スギ花粉症に対する
抗アレルギー剤と抗ヒスタミン剤の併用療法

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 抗アレルギー剤と抗ヒスタミン剤という作用の違う2種類の薬を使って、スギ花粉症を抑える方法です。

 スギ花粉症の人はスギの花粉が体に入ってくると、体がアレルギーを起こす化学物質を作って貯め始めます。それが1月の終わり頃です。この頃はまだ症状が出ない場合も少なくありません。そして、2月中旬以降に大量に花粉が飛んでくると、体に作り貯めていたアレルギー化学物質と花粉が反応して爆発的な症状を引き起こします。

 抗アレルギー剤は長期作用のアレルギー化学物質を作るのを抑える働きです。症状が出てからでも効果はありますが、より有効に使うためには2月初めから飲み始めます。抗体を貯め込まないためです。この薬は症状に関わらず正確に飲み続けることが大切です。

 抗アレルギー剤のアレルギー化学物質抑制効果だけで症状が出ないと嬉しいのですが、なかなかそうはいきません。2月中旬以降くしゃみや鼻水などの症状が出始めたら、抗ヒスタミン剤を一緒に飲みます。抗ヒスタミン剤は規則正しく継続的な飲み方が必須ではありません。
 
 抗アレルギー剤でアレルギー化学物質の蓄積を抑えて(予防して)、それでも抑えきれない症状を抗ヒスタミン剤で抑える、という2段構えの薬の使い方です。
薬の効果や副作用については、別紙のそれぞれの薬の効果の説明書を読んで下さい。

「ポイント」
 2月に入るとスギ花粉は必ず飛んでいます。症状がないからと思って油断していると、どんどんスギ花粉を吸い込んでしまいます。知らず知らずのうちにアレルギー化学物質が体に貯まります。2月初めから花粉を避けるよう細心の注意を払いましょう。マスクをする、風邪の強い晴れた日は外出を控える、布団は外に干さない、などの注意です。期間が2月初めから3月下旬までと長いので気が重いですが、実は最初(2月初め)が大切なのです。