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100回「会いたい」と言い続けて、彼女が「会いましょう」と言うまで待っている。 100回「愛してる」と言っても、一度も「愛している」とは言われない。 それが家庭を守っている賢い女性との恋なのだろうか。 彼女が「愛している」と言ったそのときから、ふたりの本当の苦しい恋が始まるだろう。 コルトレーンのマイ・ファニー・バレンタインが心にしみる。 |
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Smiley(^-^)Tama |
新しいピアノ練習はしてないのに、「ずいぶん上達した」「音楽的になった」と嬉しい評価を受けた。なぜ?。 ふっふっふ、こっそり教えましょう。 恋のストーリーをイメージしながら弾いてみたのです。 イメージした恋をピアノで表現するのです。 例えばですね、 テーマ「おじさんの思いがけない恋と早すぎるその終焉」 若い女性との出会い→軽いお誘いと楽しい会話→おじさんのイタズラ心→遊び心での誘惑と成就→おじさんに沸き立つ思いがけない突然の恋心→恋にひたるおじさんの幸福→そしてあっという間の早すぎる終焉→おじさんの哀愁 なんて具合だ。 こんなのもある 題「永い知り合いの人妻との恋の始まり」 旧知の人妻とのなんでもない永い付き合い→彼女の美しさ・可愛さにふと気付く(その瞬間)→そしてゆっくりと沸き起こる恋心→おじさんの恋の告白→彼女の戸惑いと躊躇い→ふたりの焦燥と心もだえ→そのまま結論を出さずにエンドへ 楽しいでしょう。楽しいんだ。 コードや音に心を奪われるより良いかも・・・。弾いていて、心が弾むよ。 うん、恋のイメージを実感するためには、たくさん恋をすることが大切かも・・・。 ピアノ練習より恋をすることの方が上達の早道かも・・・。 「ジャズピアノのための恋なんだ!!」 説得力あるかな・・・・?。 ないね。 ジャズピアノより恋のほうがきっと哀しいよ。 |
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Smiley(^-^)Tama |
友人の携帯電話が鳴る。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「あれれ、ドタキャンかい?。めずらしいね。どうしたの?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「あ〜、きずつけちゃった?。ごめん。ごめん。君があんまり可愛かったから」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「だいじょ〜ぶだよ。もうイタズラしないよ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「うん?、彼に悪い。そうだよね。彼に悪いか。うんうん、君はそんなひとジャない。僕、よ〜く知っているよ」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「僕が悪いんだ。ごめんね。もうしない」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「そうだったね。食事だけにする。約束するから出ておいで」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「そうしよう。そうしよう。食事だけだ。そうそう、あとでワインの店はどう?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「はっはっは、ワインはあぶないか。じゃあ、カクテルにしよう」 「・・・・・・・・・・・・・・」 「うん、良かった。じゃあ、7時にいつものところでね」 |
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Smiley(^-^)Tama |
映画「 Falling in Love」を観たかい?。 中年の両不倫の純愛モノ。ハッピーエンド。メリル・ストリープとデニールが好演。 女は可愛く、男は誠実の設定。 電車がキーワード。 連絡した電車に男が乗ってくるかどうか、車窓から目で追う女が可愛い。 遅刻した男を信じて、一電車を遅らせる女が健気。 もうとどめられない二人の恋心に、彼女が覚悟を決める場面 男「食事でもしにいこうか?」 女「お腹、へってるの?」 男「いや、いちおう聞くべきかと思って・・・」 女「食事はやめにしましょう」 男「友人の家があるんだ」 な〜んちゃって、い〜よね〜え。 誠実だけど愚図な男を、女のほうから誘ってるんだ。 で〜え、早速僕も真似してみた。 僕「友達の家があるんだ」 女「食事じゃないの?」 僕「いや、いちおうダメもとで聞いてみようと思って・・・」 女「お腹、減ってるの。食事にしましょう」 僕「そうだね。食べ放題の店があるんだ」 はっは、いいさ、いいさ、ジャズピアノの練習してたほうがいいね。 |
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Smiley(^-^)Tama |
「もう10年若かったらな〜あ!」。 「もう20年若かったらな〜あ」とは言わない。10年ってのは「ちょいと口惜しい」って感じなのかな。「20年戻りたい」になったら「人生をやり直したい」に近いからかな。 多くの友人達が50歳を過ぎてきた。みなそれなりに、酒をジャズをスポーツを、そして恋や恋遊びを楽しんできた仲間達だ。まだまだ元気にやっている。だけど、ときどき「あ〜もう10年若かったらな〜あ」とぼやく。「もう10年若かったら、ニューヨークに行ってジャズを学んでみたかったな」。「もう一度留学して、新しい研究器機で実験をしてみたいな。もう10年若かったらな」。なんて具合だ。子供達が一人前になって人生の負担が軽くなったこともあって「やり残したことにもう一度挑戦したみたい」とは思ったりする。でもそんなときも僕たち怠け者はすぐに「やっぱ、しんどそうだから、やめとこ。ムリムリ」ってなっちゃうのだ。言い訳なんだろうな。 友人が失恋をした。僕たちの恋事は日常茶飯事なのだけどな。彼も結構恋や恋遊びをしてきた。最近も「相変わらず精力的に恋をしている」とみんなは思っていた。そう、女と深く付き合ったら、恋心を抱くのは当たり前ジャないか。 「突然だったんだ。いつものように食事してさ。それで誘ったのさ。僕が少し強引だったかもしれない。”悲しまさせたかな”って、ちょっと思ったわけサ。だけど、そしたら僕がヘンになっちゃって・・・・」 「ふ〜ん、どうヘンになったのさ」 「”愛おしい”って感じ分かるかな〜あ」 「そっと抱きしめていたいってヤツだろう」 「そうそう、”大切に大切にしてやりたい”って感じかな。冗談言って笑ってばかりはいられなくなったンだ」 「それが久々の恋か〜あ?」 「あ〜、そうだ。歳が20以上開いているのにな」 「おいおい、今までだって何度もあっただろうが・・・。なにを今更。ご乱行の挙げ句の懺悔かい?」 「お前な〜あ、笑ってるだろう。でも、やっぱり好きは神様の恩寵なのさ。突然沸き起こってきたムズムズするような妙な感覚だった」 「で、どうなったんだい。失恋したんだろう」 「そうさ、”手放したくない”って思ったとたん、もう会えないってサ」 「どうしたんだい」 「結婚を前提にお付き合いする相手が出来たんだって」 「おいおい、当たり前じゃないか。それが若い娘と別れるときの一番無難で喜ばしい別れ理由じゃないか。向こうが離れていくんだから」 「だから、言っただろう。恋をしたんだって。別れたくなかったんだ」 「それは、無いものねだりだろうが〜あ。おじさんの恋のルール違反だ。」 「そうだよ。分かってるさ。だけど僕は彼女との結婚を考え始めていた。でも決断しかねていた」 「そりゃ、それで良かったさ。結局言い出さずに終わったんだろう」 「いや、言ったんだ。”君を僕の残り人生の伴侶に欲しい”って」 「すごいな。ほんとかよ。マジだな。たまげたよ。そう言えば、お前、最近俺達と付き合わなかったな。その彼女の話も聞いたことなかった。紹介しなかったね」 「あ〜、お前達に茶化されたくなかった」 「で、お前の必死の告白も通じなかったワケだ。どう言われた?」 「おい、お前、興味本位だな。いいよ、笑えよ」 「いやいや。僕たちの間で”本気のこと”なんて久しぶりの良い話だ。笑わない」 「あ〜本気だ。・・・・・・恐いってさ。人の家庭を壊してまで、結末をつくることが・・・。”ふつうが良い”とサ。」 「そうか、ふつうネ。そうだな。彼女には”ふつう”って言う選択肢があるワケだ。お前には”それ”がない。それを聞いて、お前、諦めたンだね」 「あ〜、そう言われて、ホっとしている自分に気付いていた。全てを捨てる本当の勇気はまだ出来てなかった」 「それが”ふつう”さ。今まででもそうだったじゃないか」 「そうだな。”それでいいのだろう”と僕だって思ったさ。だけど違うんだ」 「なんだよ?」 「僕はまだ”彼女に考え直してくれ”って懇願したい衝動を抑えるのに精一杯だ」 「・・・・・・・・。そうか。失恋か」 「あ〜失恋だ」 「羨ましいよ」 「あ〜、みんな、そう言うだろう。でも切ないものだ。”若いときとは違う哀しさ”がある」 「なんだ?」 「自分の歳だよ。おじさんの自分だよ」 「もう戻せない自分の時間か?」 「そうだ。歳はとったのだ。今回つくづく、そう思った」 「54歳だものな」 「あ〜、そうだ」 「仕方ないか」 「もう10年若かったらな」 「そうだな。飲もうか」 「あ〜飲もう」 |
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Smiley(^-^)Tama |
地に足をつけて生きなさい みんながそう助言してくれるんだ でも僕は空を飛んでいたいんだ きっと墜落するよ みんながそう助言してくれるんだ でも僕は地獄の炎の海を泳げると思うんだ そこに酒とジャズと恋があるならば・・・ |
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Smiley(^-^)Tama |
”なにごとも最初はエッチから”。僕たちおじさん仲間の合い言葉だ。10年前、職域組合にインターネットを普及させる会務を与えられたときに、最も容易(安易とも言える)で有効な手段が「エッチのネットサーフィンが出来るで〜!」だったことに起源する。当時は日本国内とアメリカでは風俗倫理規制が天と地ほど違っていたので、この誘惑の(邪道の)ささやきは「圧倒的な効果」があった。 「ピアノが弾けたら女にもてるかも・・」。私がジャズピアノをはじめたのもエッチ心だった。いまは「女心に迫るジャズピアノが弾きたい」と言い換えているが、本質は変わらない。エッチ心で始めたジャズピアノだったが、夢中になって練習していた頃はエッチ心なんて、どっかに飛んでいってしまっていた。”女よりもピアノ”。そんな切羽詰まった気分でピアノに打ち込んだ。最近になって、必死の形相で自分に向かって演奏していたのでは、聴き手も自分も楽しい音楽は創れない。「聴き手の心に問いかけながら弾くのがよかろうよ」と思い直した。”せっかく”ならば、やっぱり女心がいい。 彼女絡みで趣味を始めたおじさんは多い。陶芸を趣味にしている女性を好きになったおじさん。彼女は陶芸が好き。デートに誘ってものってこない。彼女と永く一緒にいたい一心から陶芸を始めた。彼は女タラシだが、このときは真の恋をしたらしかった。陶芸製作に熱中しているときは会話はしないが、顔を上げれば真剣な眼で轆轤を回す彼女がそこに居る。疲れたらお話し。清潔で真摯な時間。彼はその時間が大好きで、実はその間すごく欲情していたのだそうな。おじさん一同「分かる分かる」と大きく頷いていた。ま、見方によれば、単なる「女狙いの趣味装い」で、”エッチ妄執のすけべオヤジに過ぎない”との見方もあるのだが、彼自身は「純愛だ」と言っていた(思い込んでいるようすだった)。僕たち仲間は彼の話を聞いて羨ましく思ったのだった。この恋は彼女の夫の転勤で終わった。彼の恋は成就したらしい様相があり、僕たちは”充分にシラケた”のだけど、彼女が去った後も彼は陶芸を続けている。もう7年になり、かなり腕も上げたらしく、趣味の会などに積極的に出展している。生涯の趣味にしたらしい。「轆轤を回していて彼女のこと、思い出す?」「うん、ときどきね」「寂しいかい?」「うんにゃ、そんなことはないけど、胸がキュンってなるね」「いいな」「いいよ」。なんて言っていた(うらやましい〜い)。で、その後、彼の女癖が治ったかって・・?。そんなことはありえない。女性対象を陶芸の世界にも拡げてご活躍中らしい。 映画にハマったのもいる。映画ファンの彼女に誘われて映画ファンクラブに入会した。こちらは真面目男。恋が成就した気配はない。本当の純愛。彼女は結婚していなくなったが、そのまま映画オタクになった。いまでは映画ファンクラブの役員をしている。そう言えば、弓道やフィットネスクラブに入った仲間もいる。彼女に惹かれて趣味を始めたおじさんはずいぶんといる。 もっと直裁にエッチな動機もある。自分より背の高い彼女が出来た男(背が低い)が”花嫁さんだっこ”を目指しての重量挙げジム通い。これは長続きしなかった。「持ち挙がったのかどうか?」の結果も聞いていない。セックスのマンネリ打破と新展開を求めてのヨガ入門。熱心だったようだが、真意を悟られたら即破門だろう。「新展開があった」と言っていたが、詳細は不明。ピアノは指の運動だから、「女性を喜ばすのに良いか?。上達したか?」と聞かれたことがある。”ない!”。 ところで私が最近始めたダンスはどうだろう。大ヒットした映画シャル・ウィ・ダンスは、製作前に「中年男の趣味で”最も恥ずかしい趣味は何か?”」と調査したら、圧倒的な1番が社交ダンスだった。それが理由で題材にしたと聞く。確かに男女が組んで踊る社交ダンスはどこかエッチっぽい。エッチぽいのは構わないが、おじさんが真面目顔で振りを付けて踊る姿は日本男子の感性にはふつうは恥ずかしい。僕も親戚縁者に隠している。実際にはジャズの世界に比べたら全然エッチっぽくない(ように思える)。熱心にやってる人たちはスポーツ・オタク(体育会系)の感じだし、だいたい若い女がいない。男女ともに50才以下のひとがほとんどいない。ごく少数若い女性もいるけれど、その人たちは競技ダンスを目指していて、むちゃ上手だしダンスに熱中していて、ハゲかけたおじさんなんか眼中にない(と、下手くそおじさんはイジケている)。なのでエッチー雰囲気は今のところ、匂いすらない。今後も探索はしてみるけど望みは薄い。ダンス練習はけっこう楽しんでいるのだが、「このままぜんぜんエッチくないと、長続きするかどうか?。」が心配だ。 エッチが動機で趣味を始めたおじさんは多い。キッカケはエッチでも、そのままハマったおじさん達はそこで得た趣味を生き甲斐にしてそれぞれに頑張っている。そんなおじさん達は恋と趣味との両方をゲットした(彼女はゲットできない場合もあるが・・・)一挙両得の幸せ者だ。だから”なにごとも最初はエッチから”の合い言葉は、これからもずっと僕たちおじさん仲間の間で”真実であり続ける”に違いない。 |
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Smiley(^-^)Tama |
ジャズライブにお出かけ。7分の入り。 節酒中。しみったれた感じでチビリやっていたら、二人連れ女性が来場。 二人とも遠目にもいい女、プロポーションばつぐん。 栗毛色のストレート髪の女はかわいらし系の美人(栗毛ちゃんと命名)。 30過ぎと見た。僕、このみ〜 \(^O^)/。 なんと(◎_◎)、友人のアマチュア・ドラマーが迎えに立ち、席を案内している。 招待したらしい。あやつ、なかなかヤルではないか。 友達は栗毛ちゃんでない女性の横に座ってお話し。親しげ!。 栗毛ちゃんの横が空いている。 で〜、僕、席移動。 「や〜や〜、僕、友達。彼、ドラム。僕、ピアノ」。 ドラム友はちょいメイワクそう。無視!。 やっぱし、い〜女(^O^)。 飛び入りでピアノ弾いて、栗毛ちゃん、僕に拍手(してたと思う)。 僕もうるうる眼でお応え。 いっそう会話盛り上がって、11時散会。 「もう、一軒、行かない?」 「もう帰らないと・・・・・」 「お電話番号、教えて・・・・」 「・・・・・・・・・・・・ 私、結婚してるの」 「・・(^。^;)・・・・・・・ぜんぜん、構わないジャないですか」 「・・・・・・・・・子供もいるの・・・・」 「・・(-。-;)・・・・・・い〜んじジャないでしょ〜か」 「・・・・・・・・・・ふつ〜はいけませんよ」 「そ〜かな〜あ?」 「イケマセン!!」←←きっぱり ! 「・・\(●o○;)ノ・・・・そうですね、いけませんね」 と、ここでメゲてしまうのが、Smiley Tamaらしい奥ゆかしさ(こんじょーなし) ドラム友はニタニタ、横で笑っている。 知ってルンなら、最初に言え!!(`_´) て、わけで、12時帰宅。1時就寝。節酒、失敗。 |
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Smiley(^-^)Tama |
クリスマスが近づくと、落ち着かない風情でデパートをウロウロするおじさん達に出会う。奥さんへのプレゼントを探すおじさん達はワリカシ堂々。とは言っても、宝飾品や女性衣服品売場を見て回るのは、おじさんにはかなり勇気が要る。素敵な下着売り場の横を通るときは、眼を逸らしたフリをするのに苦労する。でも、ちょっと観察したりする。妻に着せたいおじさんはたぶん少ない。うふ、彼女に着せたいな。でも買う勇気はおじさん達にはない。 奥さんのプレゼントにも2通りある。ひとつは奥さんが先に品物を決めていて、それを亭主が買いにいく場合。奥さんが直接買えば良いようなものだけど、それではプレゼントのキブンがでない。で、亭主がわざわざ出向く(出向かされる)。この場合は品物も値段も既に分かっている(既に取り置いてあって、包装も済ませてある場合もある)ので、”売り場探しだけ”がおじさんの仕事だ(地図をもたされている)。もうひとつはプレゼントを亭主が決める場合。これは結構たいへんだが、たいがいはブランドものハンドバックや靴(サイズは奥さんから何度も念押しされている。もし合わなかったら、奥さんが自分で交換にいくので問題はない)が多い。勘定は奥さんにもたされた奥さん名義のデパート・カード(そのほうがアフターサービスのときに便利がよい。点数割引などにも有利)で堂々と支払い。余裕がある。 彼女へのプレゼントの場合は三通り。なが〜く深い仲の場合は、プレゼントの品物が先決めされている場合も多い。だから買うだけ。決済にちょい気遣い。二つ目はプレゼントが決まっていない場合。でも、たいていは希望の品を聞いている(何度も聞かされている)ので、真っ直ぐにお店に入って品選びをすれば良い。奥さんの場合より、ちょい真剣に選ぶ(たぶん)。三番目は、まだ彼女じゃない女性へのプレゼント。”彼女じゃないけど好き”とか”まだ好きを打ち明けてない”とか、”単なる片思い”とか、いろいろあるけど、これが一番たいへん。シンケン!。とうぜん靴のサイズも知らない、好みのセンスも分からない。「彼女に似合いそう」「彼女が喜んでくれるかも」だけが判断基準。「高ければ良い」というものでもない(だいたい金もない)。うっかり高価すぎると妙にシタゴコロを疑われて受け取って貰えない(シタゴコロはいっぱいなのだけれど・・・)。普段女性モノの買い物なんかしたことないおじさん達は、あてなく、あっちのお店、こっちのお店をうろうろ・うろうろ。人目を憚りながら、びくびく・うろうろ・びくびく・うろうろ。 うん、こんなときは必ず会う。同じ境遇のおじさん達に・・・・。おじさん同士なら「お、今日は、お買い物ですか」「いや〜女房のクリスマス・プレゼントでね。あなたもですか」「いや〜、お互いたいへんですな」。ぜんぜん信じてないけど、相身互いで笑って別れるのだが、夫婦連れには困惑する(メイワクです!)。夫婦連れ「お〜、奥さんへのプレゼントですか?」。後ろめたおじさん「いや、なに、いや、そ〜なんです。はっはっは」。夫婦連れ「そ〜ですか。うちもそ〜なんですよ。あっはっはっは(タチバが強いので態度がデカい(`_´))」。「ほら、ごらんなさい。○○さんなんか、奥さんのプレゼント、ご自分で買いにいらっしゃってるのよ。羨ましいわ〜あ。うちなんか、無理矢理連れてこないと、いつまでたっても腰をあげないんだから・・・・」「あは、いや、なに、それほどでも・・。あっはっは」。突然奥さん思いに昇格したおじさんは汗だくだ。奥さん同士が知り合い場合は、急遽妻へのプレゼントを探す仕事が追加される。 色々あるけど、クリスマス前のおじさん達は女性に喜んで貰いたくって一生懸命だ。プレゼントの買い物はすっごく恥ずかしいけど「喜んで貰えたら、いいな!いいな!」と、慣れない作業にアブラ汗を流している。日頃の献身に感謝したり、懐柔を図ったり、自分の愛を確認したり、懺悔を刻んだり、新しい恋の予感(ほとんどが思い違いだが・・)にワクワクしたり、クリスマスのプレゼントのために店先をウロウロするおじさん達はみんな彼女たちの笑顔を夢見て懸命だ。みなそれぞれの思いを胸に、おじさん達のメリークリスマス!。 |
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Smiley(^-^)Tama |
ぼってり腹、短い足、禿かかけた頭 それでいいじゃないか つやを失った肌、細い腕、たるんだ目尻 当たり前じゃないか 僕は50のおじさん でもでも、彼女に会ったときから、僕は悲しい あの女はおまえの純情をからかっているだけさ。やめたほうがいいよ 違うさ。彼女はこころのあたたかいひとさ。僕は恋をしそうだ あの女は自分の魅力を確かめているだけさ。やめたほうがいいよ 違うさ。彼女はみかけにこだわらないひとさ。僕は恋をしそうだ 分別くさい話、さえないジョーク、かびのはえた思い出 それでいいじゃないか。 子供達のこと、仕事のぐち、しょぼくれた夢 当たり前じゃないか 僕は50のおじさん でもでも、彼女に会ったときから、僕は悲しい あの女はおまえの純情をからかっているだけさ。やめたほうがいいよ 違うさ。彼女はこころのあたたかいひとさ。僕は恋をしそうだ あの女は自分の魅力を確かめているだけさ。やめたほうがいいよ 違うさ。彼女はみかけにこだわらないひとさ。僕は恋をしそうだ 僕が過ごした50年、下手なジャズ、半端な知識 それでも聞いてくれるんだ 使い古したジョーク、小さな思い出、隠せない恋心 つまらないだろうね 僕は50のおじさん でもでも、彼女に会ったときから、僕は幸せ あの女はおまえの純情をからかっているだけさ。やめたほうがいいよ 違うさ。彼女はこころのあたたかいひとさ。僕は恋をしたんだ あの女は自分の魅力を確かめているだけさ。やめたほうがいいよ 違うさ。彼女はみかけにこだわらないひとさ。僕は恋をしたんだ |
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Smiley(^-^)Tama |
職域の勉強会。会場の扉を開けると、ピリリっと引き締まった空気。さあ、勉強モードに気分転換!。と思いきや、入場するといきなりK先輩に腕をひかれる。「これやる。使え。要るやろ」。英語の説明書。「なんですね?」。「自分で読め。使え!」。席について読み始める。「毛のないところの皮膚をアルコールで拭いてから貼れ!」とある。「発毛剤か?」と読み進むが、どうも違う。端の方に”男が大きくなる”と小さな記載あり。発情剤と判断。だが詳細な薬効が書いてない。アヤシイ!。先輩も「アヤシイ!」と見て”僕で試そう”と企んでいるに違いない。おめおめと企みにノセられてはならない。 彼は60歳。仕事は大胆にして細心、人望・声望ともに厚い。髪はリーゼントにきちりと抑えて、フォーマルもカジュアルも着こなす。人を逸らさず、彼の周りにはいつも笑いが絶えない。ジャズのチケットを紹介しても、「そのライブ、いいのか?」「自信があります」「よし、2枚くれ」と実に気っぷがいい。気持ちがよい。彼を”誠実・勤勉・磊落のひと”と信じているひとは多い。だが、知っている人は知っている。彼は実に女癖が悪い。職場内であろうと客であろうと、独身・バツイチ・人妻、20代・30代・40代、一切にためらいがない。反省もない。実に始末が悪いのだ。しかも不思議と世間には知られていない。でも”蛇の道は蛇”。僕たちは知っている。あれこれあって2回ほど離婚している。10年前に12歳年下の美人と結婚した。以来、妙におとなしくしている。「そんなハズはない」とみんなが怪訝にしていた。本人も「もう終わった。やめた。やめた」とふれ回っている。彼も60歳になった。そろそろ「本当かも・・・」と信じかけていたのだが、やはり違う。こんな薬を僕に試させようとするところを見ると、そうとうにアヤシい。”戻ってきた!”に違いない。こないだライブに一緒に来ていた彼女かな?。気を付けて身辺を探ってみよう。みっけたら、先輩に60歳の恋を教えて貰おう。ふっふっふ。楽しいな。僕も10年後に恋をするかな?。夢がふくらむな。それにしても後輩をモルモット替わりにするのは、絶対によくない!。僕はまだ52歳。若いんだ。もし僕が妙に発情して、思わずマチガイを犯してしまったら、どうするつもりなんや。やっぱり、とんでもない先輩だ。そう心に刻みながら、薬を内ポケットにしまった。 |
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Smiley(^-^)Tama |
指名したマユミが正面の友人達の間を割って座った。今晩はパンツ姿だ。膝を合わすとピタリと一直線になる太股の谷間と短いスカートがつくる三角形の隙間を、ちらちらと眺めながら飲む酒は胸がときめくのだがな。ちょっとがっかりした。おしぼりを受け取りながら、隣に座った女の名刺を受け取る。右隣に座った友人が今日の会合の感想を話しかけてくる。気が乗らない。H君が「口を付けたグラスを混ぜた攪拌棒で新しいグラスを混ぜた」と言って怒り出す。いつまでたってもメンドイやつだ。仲裁はせずに話を続ける。女が話に割って入ってきて名刺を差し出す。間が悪い。アルバイトだろう。H君の拘りも解決したらしく、形だけの乾杯をして飲み始める。マユミはソツなく両脇の友人達を盛り上げている。今晩は話をさせて面白い男はいない。女を横にして飲むだけだ。適当に引き上げよう。話しかけるには席が遠いのだが、マユミと目があったとき、「こないだ案内したライブ、来てくれたね」と声を掛けた。「そう、良かったわ」。マユミは短く返事を寄越した。”ジャズが好き”。それがよく伝わる笑顔だった。ゆらっと心が揺れた。 1時間がたった。入れ替わり立ち替わり女が来ては名刺を出したが、憶える気にならない。そろそろ帰ろう。タバコをくわえるとマユミが腰を浮かして火を差し出した。水平になったマユミの胸元が真っ直ぐに目に入る。乳房の谷間に光が入り込み、大きく1度、そして小さく1度揺れて、止まった。タバコをくわえた顔を横にしてライターの火に近づく。炎の向こうに、重力に素直な円錐形をしたマユミの乳房が見える。マユミは腰を浮かしたままで「もう帰るの?」。「分かるの?」。「バッグ探したでしょう」。「そう、いつも行方不明になる」。「ジャズの話、次しましょう」。「そうだね、また寄るよ」。マユミの揺れる乳房に心奪われたのを悟られただろうか。送りに出ようとするマユミを掌で制して店を出た。 |
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5年ほど前(自動車電話時代) バンド練習が終わっての打ち合わせ。喫茶店。Sがテーブルの上に縦10p、幅5p、厚さ3pの器械をゴトンと置いた。なにか誇らしげだ。 「なんね?。それ」 「携帯電話と言うんだ。法律で解禁になって電電公社が発売したんだ」 「ふ〜ん、自動車電話だろう。貿易摩擦のニュースで聞いてたやつだね」 「そうだ、アメリカでは無線電話は普及していて、無線電話は無限の可能性を秘めていて、情報通信網の概念を変えるほどの画期的な情報端末で・・・・・うんちくうんちく・・・・・・すごいだろう!」 「基本料金が高いと聞いた」 「月3万5000円だ」 「高い〜い。通信料金は〜あ?」 「東京へ市外電話するのと同じ料金体系だ」 「市内電話もかい?」 「そうだ」 「で〜何に使うの?」 「とりあえずはだな、彼女からの連絡をこれでするんだ」 「スナックのあの娘かい?。松山なのに東京経由かい」 「そうだ。情熱的だろう。これならどこからでも電話できる。”店がヒマだから寄ってね!”ってかかてくるんだ。家の電話じゃ、難しい」 「そうか、デート電話か」 「そうだ、新しい情報社会がもうすぐ来るんだ」 10年ほど前(おじさんデート電話時代) 「スマイリーよ、お前はまだ携帯電話を持たないのか?」 「うん、もたん」 「なんでや〜あ、便利やで〜え。みんなデートに使とるで〜え」 「僕は日経ビジネスを読んでるんや。もうすぐ、携帯電話で居所まで分かるようになるって書いてあった。お前ら、いつも居所を知られるようなもの持って歩いていて平気なんか。プライバシーはないやないか。お前らの方が信じられんわ」 「これからは携帯電話を2個もつ時代なんや。ひとつは公式、ひとつはプライベート用や。プライベイト用は存在そのものが秘密であるべきなんや。スマイリーは早く時代に対応せんとイカンで」 「うんにゃ、ひとは独りで居る時間が必要なんや。”離れていてもこころが通じている”、それが信頼やないか。僕にとっては便利・不便の問題ではないんだ。人生観や!」 「なん演説こいとんや。”居場所が分かったら困る”言うとるだけじゃんか」 「ふん、君たち俗人には僕の高邁な精神は分からんじゃろの」 3年前(家族電話時代) 「ヨメがな〜あ、携帯電話持ちよったんや」 「そうやろな、6000万人が持ってるやからな」 「家族で入ったら格安ってのが売り出されたやろ。あれ、イカンわ。子供が加入したときに一緒に入りよったんや」 「子供達と連絡とるんやろ。何か困っとんか?」 「ヨメにな、子供らが携帯の使い方を教えよるんや。通信記録とか、電話帳とか・・・」 「ヨメさん、今まで知らんかったんかな」 「うん、教えへんかったしな」 「困るんは女からの通信記録やろ。たんびに消せばえ〜やろ」 「ほれがな〜あ、メイルなんかは、ちゃんと消すんやけどな、通信記録は残るんや」 「電話の会話が残るわけじゃ、なかろうが・・」 「通信記録見てな、ひとつひとつ電話かけよるんや。回数が多いところから掛けるよろ。一発分かるンや」 「そりゃ、アカンがな。”もしもしYちゃんで〜す”って出る訳やな。そやけど、しらばっくれれるやろがな」 「そやけどな、こないだちょっとタレコミがあって、Yチャンの名前が分かったらしいんや」 「お〜お〜それで」 「それで、僕の通信記録見たら、1ヶ月で100回も連絡とり合うとるいうんや」 「そりゃ、多いな。怪しいな」 「日曜日の朝にもかけとるってな。ゴルフが疑われとるんや」 「有罪か?」 「その言い方、やめてくれへんか?。ドライブに行ったんや」 「携帯2個持っとんとちゃうんか?」 「あかんのや、子供達が携帯買うときにバレてしもた。2重登録はできんのや」 「苦労するの〜お」 「ほや、スマイリー、お前携帯もたんのやろ。金払うけん、お前登録せえや。貸してくれ。恩にきるで〜え」 「やだよ」 1年前(徘徊老人電話時代) 「M君はな〜、出かけるときに携帯を必ず持たされるんや。電源を切ったらアカンのや。”電源切ったら女のところや”って決めつけられるンや。そんでもって、電源が切れてたら、あっちこっちに電話をかけまくられるンや。こわかろ〜」 「Y君はな〜、徘徊老人用の携帯電話もたされとるらしいで〜え。電源切っても居場所が分かるってやつや。こわかろ〜お」 「D君はな〜、携帯電話抱いて寝てるそ〜やで〜。寝てる間に携帯調べらたらしいわ。こわかろ〜お」 「ほっほっほっほ、僕は携帯もたんケンね。みんな、き〜つけや」 |
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ひさしぶりに同級生が集まって飲んだ。こう言うときは欠席した奴が酒の肴になる。 「Mのヤツ、また女が出来たんだ」 「前のYちゃんは2年前だったかな?」 「そうそう、クラブに勤めてた娘、誰とでも寝るんでMは困ってた」 「分かってるのに貢いでいたな」 「あいつの女感は分からん。ドロドロの愛ってのが好きらしいね」 「ドロドロは奴の性格だからな。女が出来ると余計に無茶苦茶になるんだ。太宰治の世界かな?」 「古いな。本人は村上龍だって言ってたぜ」 「ジャズ・ライブのときに連れてた女かな。若かったよ」 「26だ。バツイチ・子持ちなんだ。まだ1才らしい。」 「またかよ。前にもバツイチ・子持ちってのがあったよな」 「あ〜、あの女は無茶苦茶だった。若い男と出来て終わったんだったな」 「車をせがまれて、買ったとたんにいなくなったんだろう」 「Mのやつ、振り回されて生活ぼろぼろだったね」 「そうだった。逃げてくれて良かったよ。で、今度のはどうなんだい?」 「独身のときはMの職場で働いてたんだって。寿退職したけど、離婚して再就職を希望してきたらしいよ」 「おいおい、自分の職場かよ。ヤバイんじゃないか?」 「いや、定員が一杯で入れられなかったらしい」 「それで誘ったのかよ。窮極の選択だな」 「Mは恋をしたんだって言ってるぜ」 「2年前は”50を過ぎたから、もうこれで恋は終わりにする”って言っていたけどな・・・」 「癖だからな。やまらんさ」 「で、今度もただれた愛の日々なのかい?」 「いや、今度はまっとうらしい。昼間の仕事を世話したんだ」 「ふ〜ん、そう言えば、今までよりは地味で清純な感じだった」 「服なんかも欲しがらないんだって。アパートだけ借りてるらしいよ」 「思い出した。僕も昔ヤツがアパートを借りるとき、保証人を頼まれたことがあった」 「親族には頼めないからな。あいつ、けっこ〜友達にもメイワクかけるんだよな。会合にも遅刻や無断欠席が増えるし・・・」 「旅行に行こう行こう!と奴が言い出したら、女なんだよな」 「そうそう、うっかり旅行したら、べったりひっついててさ、バカバカしいんだ」 「お前も連れてたじゃないか」 「奴が連れてくるって言うから、仕方ないだろう」 「迷惑なやつだな」 「うん、迷惑なやつだ」 「ところで、いまどきよく就職口があったな。どこに勤めたの?」 「俺んとこさ。拝み倒されて断れなかったんだ」 |
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若い男に「スカートとジーンズのどっちが好きか?」を問うた。 「僕はジーンズのほうが絶対にい〜ですね。だって、ぴったりしたジーンズだとお尻も足も、み〜んな見えるじゃないですか。」 「だけど、短いスカートだとストッキングに包まれた足がみずみずしいし、スカートの下開きの形は想像力をかきたててエロいじゃん。」 「”見えそうで見えない”ってやつでしょう。でもスカートだとやっぱ〜見えてないですよね。ピッタリとしたジーンズはね、見えてるンですよね。太股から股のセンなんか、僕はすごく疼きますね。」 「だけど、ジーンズの布ってなんか無骨だし・・・」 「ジーンズを履く娘は体型に気を遣ってるんですよ。細いだけじゃダメなんですよ。ボリューム感もないとね・・・・。」 「”おしとやか”じゃないよね。」 「でも体育会系って言うんじゃ、ないんですよ。女の生命力って感じかな。それにジーンズだと活動的になるジャないですか。お尻向けて屈んだり、足拡げて座ったり・・。だいたい、足を組むよりデ〜ンと足開いて座るほうがジーンズには似合うんですよ。よ〜く考えたら、すごい大胆な格好だったりして・・うふっふ」 「むっむむ、おぬし、若いのになかなか出来るな!」 バンドのおじさん達は若い女性ミュージシャン達に「スカートを履いておくれ」と頼み続けてきた。が、彼女たちは頑としておじさん達の要望に耳を貸さない。頑なにジーンズを履き続けている。僕は「色気なしだ」と諦めていた。 僕が間違っていた。「ジーンズは若い男達を惹き付ける」と彼女たちは知っていたのだ。彼女たちは咲き誇る魅力を一杯に振りまいて、若い男達を誘っているのだ。「花は咲いているわ。寄っていらっしゃい」。ちなみに、対象外のおじさんが何を言おうが「関係な〜い」のだ。 若い男達だけに楽しませておいてはもったいない。早速におじさんは心を入れ替えて、注意深く観察を開始する。ふ〜む・お〜、ピッタリと張り付いたジーンズは女の躍動をそのままに顕わしている!。切り上がった股上はイヤらしい妄想もかきたてるではないか!。最近はおヘソも出ている。股上も浅い。背中も出ている。そうだ。そうだった!。ジーンズはエロスなのだ。むちゃんこセクシーなのだ。短いスカートよりジーンズの方がエロいのだ。エロスはいい〜。エロスは何よりおじさんの健康にい〜い!。 曇りのない新鮮な目でジーンズの女を見るようになった。僕はずいぶんと長い間損をしていた。気付いてよかった〜あ。 |
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セックスと音楽はマッチングがいい。古今東西に関わらず、女を口説くとき、音楽はなにかと”使い勝手”が良い。中世ヨーロッパにおいて、楽士の演奏を入眠に活用する貴族は多かったらしい。就寝に付き合う楽士も夜勤でそれ相応にたいへんだが、セックス(口説き)に付き合う(盛り上げる)楽士の立場は更にビミョ〜でフクザツだ。セックス中も演奏し続けたらしいのだ。どんな曲を演奏したのか、興味深いところだが浅学にして知らない。セックス中はともかくとして、ドンファンが女を口説くときにも音楽は大切だった。夜半、主人が留守宅の人妻をこっそりと”楽士を連れて”口説きに出かける。窓の下で楽士に演奏させ、口上を述べて(要するに、ヤラセテ!と叫ぶ)、部屋へ誘い入れて貰うのだ。こんな派手やかなことをして「”こっそりと不倫を忍んでいる”と言えるがどうか?」は疑問だ。(注:正面玄関からではなく、窓から入るところが慎しみか?)。なので、”寝所の世話をする下女”と”窓下で演奏する楽士”は御主人様達の”ベッドインのハシバシ”まで知っている。当然のことだが”人の口に戸は立てられない”。口止め料は下女と楽士の重要な収入源だった。下女は専属雇用だが、楽士は臨時雇い(アルバイト)も多かった。益々情報拡散源として危ない。口の堅さが楽士の大切な素養だったことが頷ける。それでもやはり口は滑る。滑べらせるよう働きかける輩もいる。政敵(恋敵を含む)への諜報活動、スキャンダルの収拾は勿論だが、ドンファンにとって”恋多き人妻”の情報を得ることは重要だった。”ひとの情報は聞きたい”が”自分の行状を語られては困る”という二律背反の世界だ。益々楽士は有利だ。あちらこちらから副収入が入る。 現在でもミュージシャンはもてる(ということになっている)。楽士はもてた。下女と楽士の密やかな関係は専らであったらしい。寝物語にご主人達の色恋がネタになる。微に入り細に入り、主人の寝間を話題にする。古今東西を問わない、セックス後の密やかで楽しい睦言のひとときだ。下女と楽士は情報交換をして益々情報通になる。一昔前のバンドマンとホステスの関係に似ていなくもない。また女主人と若い楽士との恋(不倫)も珍しくなかった(女主人と庭師の恋は有名)。なんやかんやで楽士は得だった。昔のドンファンは貴族で金持ち、現代のドンファンは若くてハンサムが条件だ。僕は生まれに恵まれなかった。僕は楽士を目指して頑張っているのかも知れない。 |
Smiley(^-^)Tama |
10才ほど若い仲間とバーで一緒になった。ほろ酔いらしい。しばらくして、もうひとり仲間がやってきた。ふたりとも40を少し出たところだ。話は弾んだが、控えめに飲んでいる。僕だけがガバガバ飲む。腹が減った。「うどんでも食べるか?。」「いや、今日はこのへんで・・・」。12時前にふたりともそそくさと帰っていった。ふ〜ん、独りぼっちか。寿司が食べたくなった。昔の行きつけに寄ってみる。 おんや、君は帰るんじゃなかったんかね?。「帰る」と言った仲間がカウンターに女と寄り添っている。クラブの娘と見て取った。そうか、上がりを待っていたのか。見回すとカウンターに3組、同じ様子のカップルが座る。そうだった、そうだった。 7時から同伴(クラブの女の子と夕食を一緒にする)して、8時半に店に入り、店が混んできたら店を出て、12時まで別の店で飲んで(同じ境遇のおじさんが集まる店がある)、12時に寿司屋で待つ。 「やあやあ、終わった」。「うん、待っててくれてありがとう」。「何にする?」。「イクラとカッパ」。なんちゃって、ど〜でもいい会話が楽しいのだよな。なんやかんやで4時帰宅。それでも9時からは元気にお仕事、なんてこと、やっていたよな〜〜。ふんふ〜んッツ。 元気だったな。若かったな。楽しかったな。 忘れていた。口惜しくはないけど名残惜しい。 |
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Smiley(^-^)Tama |
バンド仲間からサッカーくじ(TOTO)をプレゼントされた。サッカー好きのアマチュア・ジャズピアノおじさんはあれこれウンチクを垂れながら勝敗を決める。実はくじは初めてだ。書き込みは若い男に任せる。折角だから願を掛けることにした。トランペットの娘は大学の受験票をブラジャーに入れて寝たら合格したそうな。それでいきましょう。 「ブラジャーして寝るの?」「高校時代はそうだったけど・・・・・」「今はしないの?」「そ〜なの」「どうしよう」「パンティーははいてるんじゃないの?」「そりゃ、そ〜だけど〜お」「じゃ〜パンティー」「いやよ〜。枕の下じゃ、ダメ?」「ダメ〜御利益ない。ぜんぜんナイ」「じゃ〜、ブラジャーして寝る」「ありがと、ありがと。当たったら半分っこね、約束げんまん!」。 娘のカタチ良い胸元についつい目が泳ぐ。よく見たらおっきいわ。僕のサッカーくじは幸せだな。うふっふ、当たるかな〜。当たらなくてもいいよね。よいものをプレゼントしてもらった。じゃ〜あ、明後日の結果、楽しみにね。サッカーくじさん、おやすみなさい。 ・・・・・・あ!、はずれ券は必ず頂戴ね。 |
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Smiley(^-^)Tama |
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こじんまりとした酒場でのピアノ・ライブに参加した。顔見知りばかり。若い男達が女友達を招待している。常連らしい女性も混じる。終わっての懇談が楽しい。おじさん達との会話を適当に受け流しながら、いいおんなを横目でチェックする。 チェックしていた若い娘の隣が空いた。今晩は運がいい。すばやく座って、しばらくお話。時折酔っぱらったおじさん達が話しかけるけど、あしらう。いつになく、ジャズの話題で会話が弾んだ。「ふふふ、ははは」と笑みが溢れる。また酔っぱらいが寄ってきた。いいおんなと話していると、次々とおじさん達が寄ってくる。僕はおじ蝿と呼んでいる。ひとしきりおじ蝿を追い払ったところで、誘って次の店に出ることにした。背に受ける羨望の眼差しが心地よい。恋の勝者を争った青春の甘酸っぱさが匂い立つ。50を過ぎたおじさんの小さな小さな胸のときめき。 |
Smiley(^-^)Tama |
5月。ライブハウスのカウンターにジャズ好きのおじさんが並んで腰掛けている。 「暑くなったね」 「春は短いな」 「君はサッカーやってたよね。夏が好きだったね。」 「昔の話だよ。今は暑いのは勘弁だ。6月になったらゴルフも休むんだ」 「それはえらく軟弱だね。腕が落ちないかい?」 「炎天下でゴルフする熱意はもうないさ。夏は海の家でゴロゴロさ。ジャズは夏が多いんじゃない?」 「そうなんだ、野外ライブやジャズ祭りは夏に集まってるんだ。50の体には堪えるね」 「おや、あの娘はノースリーブだよ。夏の装いだね。二の腕が気持ちよさそうだ」 「あっちの娘はキャミソールだよ。下着としか思えんね」 「きらいか?」 「好きさ。スコッチ水割り、おかわりね」 「おいおい、あっちもいいね。タンクトップだよ。袖ぐりからチチがはみ出してるよ。バーボンソーダ割り、おかわりね」 「あっちもいいぜ。肩ひもでオッパイぶら下げてる。はずれたらボロン、だぜ」 「スカート短いね。ほれ、座ったら太もも丸出しやんか」 「いや〜!いいね。あっちの娘は生足やで。パンツ見えそ〜や」 「お前、下品やな」 「お前に言われたないな。あのジーンズの娘はヘソ見えてるで〜。バーボンソーダ割りおかわりね。」 「さっき、屈んだら尻の割れ目が見えてたで〜え。スコッチ水割り、おかわりね」 「ほんとかよ」 「おいおい、そんなにじっと見るなよ。やらしい〜で」 「お前はめざといな。僕は最近目があかんなったわ。バーボンソーダおかわりね」 「僕もやで〜。眼鏡かけたり、はずしたり忙しいわ」 「ところで、お前、最近え〜ことあったか〜あ?」 「おんなかいな。ないで〜え、さっぱりや」 「こないだ若い娘連れてたやんけ」 「あ〜あれか、メシくっただけやった。忘れとったわ」 「おんな、口説くの忘れるようになったよな。歳かな」 「歳やな」 「夏はええな」 「夏はええ〜な」 「見とるだけで、え〜な」 「そや、見とるだけでえ〜な」 「バーボンおかわりね」 「スコッチおかわりね」 |
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バス停留所の古びたベンチに若い女が座っている。単行本を読みながら、ときに顔を上げて遠くに車線を見つめる。平底の靴に木綿のスカートが活発で、厚手の立て襟のシャツに襟元のネッカチーフが色香を発散する。あの大きな手提げには何が入っているのだろう。思いがふくらむ。足を組み替えた。思いのほかスカート丈は短い。目が追った。裾をなおして座り替えた。また車線を追う横顔のくっきりとした顎の線と細く塗った唇が心地よい。バスを確認して彼女が立ち上がった。滑り込んできたバスが女の居る情景を閉じた。この頃バスを待つ若い女が少なくなった。ベンチにおんなの残像を確かめて帰路についた。 |
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プレゼントを抱えて下宿の土間に座っていた。2歳年上の彼女とクリスマス・イブを過ごすと思い込んでいた。雪がちらついていた。12時頃だったろう、ときどき女の部屋を訪ねる僕を、不良学生を下げずむ目で流し見ていた(と私は勝手に思っていた)下宿のおやじが声をかけてきた。身構える僕。「ぼんな〜、あのおなごは今晩帰ってき〜へんで〜。ぎょうさん男がおるんや。あんたら学生はんが相手できる女とちゃうで〜え」「そんなことはないと思います。見た目とは違うひとです」「そ〜かあ〜?、そんなら、ま〜待っとれや。かまわんけの」。おじさんは熱いコーヒーをくれた。3時まで待って僕は諦めて帰った。咎める僕に「残業やったんよ〜」と弁解したが、後日、隣の大学のプロ歌手志望の先輩のところに泊まっていたことが分かった。21歳で私は「おんなが裏切ること」を知った。しばらくはクリスマスが近づくと苦かった。この頃は、プレゼントを抱えて土間で待つ21歳の青年が愛おしい。 |
Smiley(^-^)Tama |
ひさしぶりにいい女のいる酒場に足を運んだ。服のセンスのいい娘がいる。年の頃は30の少し前か?。酔うほどに「私、服決めるときに下着も一緒にコーディネートするの。だって〜脱がされたときって下着だけが装いでしょう」「(◎_◎)脱がされたときにね〜え。ふ〜ん。勝負パンツってこと?」「そうよ、勝負のときって、いつ来るか分からないでしょう。だからいつも気を遣ってるの」「いつでも勝負できるようにしてるんだね」「私、即決だからね。私ね〜、脱がされるときって快感なのよ。ゾクゾクするの。」「ふ〜ん、その素敵なドレスを男が脱がすんだね」「そ〜なの、一枚一枚脱がしてくれる男が好き」「僕も好き!」「脱がされるのが〜あ?!」「ちがう、ちがう、脱がすのが〜あ」「でもね、勝負パンツってすぐに脱がされちゃうのよ。ほんと、すっごくセクシーなパンツはいてるとね、男のひとってロクに観もしないでいきなり脱がしちゃってさ〜、パンツ、ポーンって放っちゃったりしてさ〜あ」「そ、そ〜かもしれんね。きっと、そ〜する。いきなり脱がしてポ〜ンね」「ほんとはね、セクシーなパンツの私をじっと見つめて欲しいのよ。でもね〜、獣みたいになった男も可愛いしね、私、矛盾しちゃうのよ」「・・・・・・・僕、じっと見たい」「だめよね、やっぱり私は野獣派が好きなのよね、きっと」「僕は野獣になる。ライオンだ〜。タイガーだ。・・・・うんぬんうんぬん・・・・・」「も〜、スマイリーさん、やらしいわね。飲みましょ、飲みましょ」。「うだうだうだうだ・・・・僕だって野獣に・・・うだうだうだうだ・・・・じっと見るからさ〜・・・・うだうだうだうだ・・・・・」。 ま、結局だめだったんですけど、ちょっとうずいた一夜でした。おんや、ジャズはどこにいったのでしょう。 |
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B君とほか数人で飲みに出た。 「私、足フェチなの」。 長い足を椅子に上げて見せる。靴を脱ぐ。 おじさん達はまんるい目でストッキングの爪先を見つめる。 「スマイリーさんは女性のどこが好き〜?」 「僕は足かな?。」 「きゃ〜あ、私と相性ピッタシ〜。見て見て〜え」 「僕はもうちょっと上のほうが・・。内股のあたりなんか・・。」 「え〜、それってフツ〜じゃん。すけべ〜え。」 ふつ〜のどこがスケベなんや (`_´)。 「足フェチって足が好きじゃないといかんのよ〜。足首とか爪先とか踝とか〜あ」。 それはヘンタイとちゃうんか (-。-;)。 「じ〜っと見つめられると私、も〜ダメ〜。」 「きゃ〜あ、私はオッパイ」。「私はうなじ〜」。 僕たちのテーブルはやかましい、やかましい。その日は泥酔して散会。 数週後B君と足フェチ娘の逢い引きをキャッチした。それとなく聞き出す。 B君曰く「僕は足フェチじゃないですけど足をじっと見てるのは嫌じゃないです。彼女が望むだけ見てあげます。いい娘です。スマイリーさんと意気投合してたから、僕にはメがないと思ってたんですけど〜」。 スマイリーは修行がぜんぜん足りないですね。無念! |
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泥酔した。帰宅して何度か転げたらしい。珍しく家内が起きてきた。 「誰と飲んどったん?」。思い出せなかった。 「誰がこんなに飲ましたんよ。」。つまらん間違いをしないよう慎重に思い出した。 「○○先生よ、☆☆高校の教頭の・・」。負い目はない。 「嘘、おっしゃい。あんなエライ先生がこんなに飲むはずがないわ。」 「ほんとやて・・(う〜キブンわるい。吐きそう)。飲まし上手なんや・・・」 「嘘やわ、二人だけやったん?」 「××君と△△君が店に居合わせたけど・・・。ほら、ジャズをやっている・・・・」 「そやろ、ジャズやろ〜、初めからホントのこと言えばいいのに・・・」 「違うて〜、彼らは居合わせただけや」 「違わんわ。ジャズの人らに決まってるわ。こんなバカ飲みするのわ・・・。」 ××君と△△君、ごめんなさい。ぬれぎぬです。あ〜二日酔いです。 |
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日本ーベルギー戦が終わって3時間が経つのに僕はまだぼ〜としている。今晩の攻撃は僕好み。おへそあたりでグルグル・チョコチョコこねくり回して横っちょから進入して、本丸前に戻して手を合わせてゴールイン。これが日本君のお得意のヤリカタらしいけど、僕は好かん。今晩のがいい。縦一発、「イヤよイヤよ」の拒み手と1対1で競り勝って一直線にドッス〜ン。ああ〜ああ〜気持ちいい。失点はノルウェー君に一晩に3回もゴ〜カンされたときと同じパターン。もう帰ったと思って、3人揃ってチンタラ離れた途端戻ってきて、いただきま〜ッス、ドッス〜ン。反省しないとロシア君にもヤラレるね。でも、先にヤラレたときのゼツボ〜のフチからよく奮起したよね。2回ヤッて2回ヤラれて、思い返してみれば天国よ。 |
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バツイチ・10歳若い嫁さんと再婚のアマチュア音楽男友達。「今度は音楽をしても大丈夫なのを貰いました。私が音楽をしている元気な姿を見るのが喜び」って女です。胸を張って言う。新婚2年目らしい。僕と一緒に音楽活動をするようになった頃から彼は益々音楽活動に忙しくなった。ふと、「ワシんとこ、ちょっとアブナイんですわ」とつぶやいた。「今度は音楽遊びはエ〜ンとちゃうん。そう約束してヨメにもろうたんやろ〜?」「それはそ〜なんやけど、ちょっとやり過ぎや言うんです。妻ちゅうもんを舐めとんやないか!と啖呵きりよりました」「ふ〜ん、いかんね〜。ど〜してそないことになったん?」「先週は2日練習、2日ライブがあって、飲み会が1日、金曜日に出張して日曜夕方に帰って、そんで夜ライブ聴きに行ったんですわ。スマイリーさんにも会いましたやろ。一緒に飲みましたがな〜。そいで日曜の晩に怒り出しよったんですわ」「なんや、僕が元凶みたいに言わんといて欲しいな。ほやけど君も少し考えんとイカンかもしれへんな〜」 数日後「どないなったね?」「あれから3日間家にいましたわ。食事に行ったり、庭掃除したりして機嫌取りましたがな〜。も〜だいじょ〜ぶですわ。ほやけど約束させられました」「なんね?」「月曜日は必ず家にいて、その日はぜったい!ぜ〜たい!音楽の練習もCD聴くのも楽譜見るのもアカン!のですわ。」「え〜やんか、それぐらいはし〜や」「ワシもこれからはち〜と、き〜つけますわ。2回目やし、これに逃げられたら、もうオンナ見つからへんですしね。前もこんなんからダメになったんで、もたさんとイカン思うんです。今の女房、けっこ〜気に入ってるし・・・。ワシの健康も心配してくれとるんです。それで、月曜日だけは私のほうだけ見てって!って言いますんや。可愛いですやろ。」・・・・う〜ん(*_*)僕はノロケを聞かされているのではないだろうか?。 |
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Smiley(^-^)Tama |
バツイチのアマチュア・ジャズ男友達に聞いた。「なんで離婚したん?。オンナやろ〜」「ちゃいますがな。離婚したときはオンナっけなんか全然なかったです」「じゃ〜なんで〜?」。ここまでは前章と同じ。「女房が音楽するのが嫌ろたんです。私をとるか、音楽やめるか言うて迫られたんです」。これも前章と同じ。実はずっと同じなので飛ばして「じゃ、なんで離婚したん?」「それで5〜6年は少し音楽の方を減らして様子見てたんですけど、だんだんエスカレートして、やめれ、って言うモンですからね」。やっぱり前章と同じ。ごめなさい。ここからがチガう。 彼はアマチュアドラマーだ。週に4日は出張している。これは本当に仕事。出張先で毎日ジャズライブハウスに通って遊んでいるうちに出張先でもバンド仲間が出来た。毎週練習している。実家でも週末ライブハウスで演奏している。日曜日はストリートやコンサートに出演。有名ジャズミュージシャンのライブがあれば出来る限り聴きに行く。ジャズのためなら大坂や京都に出かけるのも厭わない。先々で友達は多い。スケジュール表で彼が家にいる日はない。全くない。毎日ジャズと戯れている。 で〜、またもとに戻って、前章と同じ。夫婦って亭主がオンナ遊びさえしなければ、まずまず働いて稼いで家庭をほんのちょっと手伝っていれば、たいがいにしていても続くものだと思っていた。違う。彼は「たいがい」ではなかった。「音楽やめれ!」と言われて当然だった。自業自得だった。むちゃくちゃなヤロ〜だ。オンナは関係なかったが、これではイケンだろう。スマイリーは週に一日は家にいることにしている。 |
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Smiley(^-^)Tama |
バツイチのアマチュアジャズ男友達に聞いた。「なんで離婚したん?。オンナやろ〜。今の奥さんが彼女やったん?」。「ちゃいますがな。離婚したときはオンナっけなんか全然なかったです」「じゃ〜なんで〜?」「女房が音楽するのが嫌ろたんです。私をとるか、音楽やめるか言うて迫られたんです」「音楽をとったんやね」「ま〜そう言うことになります」。「ほんまかな〜。やっぱオンナが絡ンどったんでしょう?。音楽やっててオンナ客とできたとか〜あ」「ちゃいますって、そりゃ、そんなこともあったけどバレしませんがな。」「匂い感じられとったんとちゃう?」「違うんです。結婚したときは音楽する人ってステキ!とかなんとか言って結婚したんですけどね、家庭もってみると音楽する男はいつも音楽ばっかりで私や家庭を見ていない。音楽辞めてもっと家庭を顧みて欲しいって言うんです。それで5〜6年は少し音楽の方を減らして様子見てたんですけど、だんだんエスカレートして、やめれ、って言うモンですからね」 夫婦って亭主がオンナ遊びさえしなければ、まずまず働いて稼いで家庭をほんのちょっと手伝っていれば、たいがいにしていても続くものだと思っていた。違うらしい。 「いっそ、オンナ遊びしてたら『オンナ遊びするくらいなら音楽遊びくらいはいい』って許されるンじゃない」って言ったら、隣のピアノ弾きのおね〜さん(女房族)に「バッカじゃなかろか」と言われてしまった。音楽好きの男は、音楽もオンナもしちゃいけないらしいです。肩身が狭いです。 |
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Smiley(^-^)Tama |
ライブハウスに常連客が10人ほど。わりと入ってるじゃん。カウンターが詰まってボックスは空。ボックスに独り座って注文する。タバコに火をつけたら客が入ってきた。タバコの煙の前をタイトスカートのすらりと長い足が通りすぎる。女独り客だ。珍!。カウンター客が振り返って驚きの表情。自分の横の席を空けようと焦っている。だが女は僕の斜め前に座った。「スマイリーさん、ひさしぶり。○○○です。お近くに住んでいた・・・。ほら、ちょっと事件があったでしょう」。消えかけていた記憶が戻った。「お〜、ひさしぶりだね。あの高校生の娘さんだね」。カウンター客の羨望のまなざしが心地よい。その割に「お母さんはお元気かね。」「ちゃんと学校には行ったかね」と会話はダサい。 拙宅の駐車場はだっだ広い。石碑などが立っていて、その花壇がベンチ代わりになる。表通りからわずかに入り込んでいて人目に付かない。かといって不用心ではない。薄暗いけど門灯も付いていてほのかに相手の顔も見える。家主が無頓着で車の出し入れの時に見つかっても文句を言われない。なんてことがあってか、我が駐車場はちょっとした逢い引きスポットになっている(らしい)。接吻していたりする。好きで覗いたわけではない。 10年ほど前だろう。中年の女性が訪ねてきた。高校生の娘の塾帰りが遅いと心配していた矢先に「我が家の駐車場で逢い引きをしている」と通報があったとのこと。「ご覧になりましたか?」。見たかと言われても返事のしようがない。そういえば高校生のカップルが石碑の前に座っていた。「もし見つけたら連絡下さい」と言う。「やだね〜」と思ったが私もPTA分類では「親側」だ。断れなかった。 その気で観察したらすぐに見つかった。しばらく物陰に潜んでいたら接吻を始めた。そのまま見ていて「覗き」と疑われると心外なので声をかけた。「お母さんが心配して来たよ。早く帰りなさい」。「え〜、お母さんが来たの〜。やだ〜、どうしよう。おじさん、お母さんに言う?」「言わない。だから早く帰りなさい。」。1年ほどしてスナックのカウンターでアルバイトしているその娘に再会した。地元の大学に進学しているとのこと、美しい娘になっていた。その後私の遠い知り合い(おじさん)と付き合っているとの風聞を聞いた。 「今どうしてるの?」 「広告代理店に勤めています。もう4年なります」 「水商売はやめたの?。」 「あ〜、あれはアルバイトです。親とケンカしてうちを出たのでアルバイトしたのです」「ご両親に心配かけたね」 「卒業前に仲直りして家に帰りました。今は家から通ってます。」 「○○と付きあってただろう」 「え〜知ってたんですかあ〜。1年ほどね。」 「援交かい?」 「はたから見たら、なんでも援交なんですよね。でも結構好きでした。楽しかったし〜」 彼女が足を組み替えた。ものすごくエロチックだった。 「おじさん、お店にときどき来てたでしょう。私、あの頃おじさん好きだったんですよ。」 「え〜、そんな風に見えなかったよ。」 「おじさんにキスを見つかったとき、おじさんとても優しかった。”こんなこと、ど〜でもいい”ってめんどくさそ〜な感じが、かっこよかったのよ。」 「本当にど〜でもよかったんだよ」 「お店に来てた頃、ピアノ習ってるって言ってたでしょう。聴かせてあげるって言うから楽しみにしていたのに、ちっとも誘ってくれなくって。そうしてるうちに○○さんが誘ってくれたの。最初はネチこいからヤダって思ってたんだけどね。だんだんほだされちゃって・・・。優しかったし・・。」 「あいつ、マメだからね。結構女いるんだよ」 「知ってました。でもどうせおじさんだし・・、い〜いかなって」 「じゃ、僕でもよかったの」 「そうよ、好きだったって言ったでしょう」 「いまからじゃ、いけないのかな?」 「30前ですからね。もう落ち着かないと・・。」 「ふ〜ん、残念したな〜」 「ピアノ上達した?」 「うん、だいぶんね」 「ピアノに夢中って感じだった。私なんて眼中にないって感じ」。 そう、本当にそうだったんだ。あの頃はピアノに無我夢中だった。それにしても、こんないい女を逃がしていたんだ。あ〜なんてもったいない。 それから彼女はときどきライブハウスにやってきて、おじさん達の歓迎を受けた。しばらくして同じ会社の若い男と結婚した。 |
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Smiley(^-^)Tama |
「Tバックって好きなんだけど喰い込むのよね」。ふつ〜のスナック。きれいなホステス2人とママの3人。2度目の訪問。大きな襟ぐりのさらりとした生地のブラウス、きしゃな喉元から豊かな胸へと目が泳ぐ。「Tバックをいつ履くの?」。「お店でもときどき」「え、なんでお店の仕事のときにTバックなの?」。「私って、見られるかも、ってのが好きなのよね。だからいつ見られてイイようにしてるの」。むっむ、これは誘いなのか。おじさんの小さな胸が高鳴る。すこしウロタエえている。「お店がハネてからのお付き合いってこと?」。おじさんの声が1オクターブ上がった。横からママ。「○○ちゃんは飲み過ぎると脱いじゃうのよね。こないだも大騒ぎしてカウンターで裸で寝ちゃったのよ〜お。おっほっほ〜」。「次はいつ飲むの〜」。「けっこ〜ときどきやっちゃうのよね〜。お酒、頂いていいかしら」。「いい〜いい〜、どんどん飲みなさい」。 ・・・・・・・結構飲んだようだけど、今晩は飲み過ぎないらしい。帰ることにした。「ね〜え、また寄ってくださいね。またみんなで飲みましょ〜よ。ピアノも聴かせてね」。「君はお酒が強いんだね」「うう〜ん、わたし、とってもお酒弱いの。今日はとても体調がいいみたい」。無念だ!。体調が悪いときに誘って貰いたい。 |
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Smiley(^-^)Tama |
ネット世界にエッチ写真が溢れている。無法・不道徳批判に理解を示しつつ活用しているが、不思議がある。画像の白人女性(男性も)の股間に毛がない。剃るらしい。大和撫子にはある。かまぼこ板みたいな長方形のもあるが、なにかしらはある。残すらしい。最近はナイのもある。見慣れるとナイほうがいいように思える。個人の好みである。余談だった。なぜ大和撫子にはアルのだろう。めんどくさいのか、残すのがヤマトの伝統に馴染むのか?。ギリシャ彫刻は裸だ。男は誇らしげに垂らしている。上向きのはみたことがない(余談だった)。白人は裸が好きなのだ、すけべなのだ、と思っていた。違うらしい。ギリシャからルネッサンスまでに描かれた裸体は実はみんな神々なのだ。神々だから裸でいいんだ。その神々の股間に毛がない。彫りにくいからだと思っていた。間違いだった。神話に「神々の股間にはモジャモジャと汚らしい毛はない」と書かれた古文があるのだそうだ。ふ〜ん。そんなわけでせっせと股間の毛を始末している白人は神様を真似ているのだ。信心が深いのだ。本当かな?。ジャズとは関係なかった。 |
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Smiley(^-^)Tama |
ジャズを愛する女好きの友人がいる。彼の息子が就職研修中の娘に狙いを定めた。 しばらくして 彼女「あなたのお父さんのお名前”○○○”さんっていうんじゃないの?」。 息子「えっ?な・なんで・・・?!。そうやけど・・・・」 彼女「昨日、家で、お母さんに”今、お付き合いしてる人の中に×××さんって人がいるんよ”って話してたら・・・お母さんが、”えっ・・其の人のお父さん、”×××○○○”さんって言うんじゃないかなー。聞いてみて”っていうのよ。」 息子「知り合いだったの?」 彼女「それがね、昔、あなたのお父さんは、私のお母さんの彼氏だったんだって〜え」 息子「・・・・。ってことは君のお母さんはうちの親父の彼女やったん?」
彼女「当たりまえやん。恋人同士で深い仲だったそうよ」 これ正真正銘・真実なり。ともあれ息子はためらいなく母親に「これこれ、しかじか」と喋った。
其の夜、彼は細君から仔細の追求を受けた。「結婚前の”いにしえごと”なり!」と啖呵をきってはみたものの、彼にも一抹の戸惑いが残る。お母さんは独身らしい。彼女の匂いや手触りを昨夜のことのように覚えている。「これが、お前を憶えていたよ。」という川端康成の名描写が思い浮かぶ。「ああ〜、これが男のサガなのか」。もし息子がその娘をお嫁さんに選んだら、どーしよう。動揺は隠せない。 飲み屋で・・・。「ドラマじゃん!」「お前は見境がないからな〜あ」「い〜いじゃん、ヨリを戻したら・・・。」「一つ屋根の下で自由恋愛なんてど〜お?」「こういうのってどう呼ぶんだろうね、親子ど○ぶ○じゃないし・・・。」。いつもながら友人たちは頼りになる。幾多の修羅場を乗り切ってきた彼が古くて新しいモンダイに悩んでいる。 |
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Smiley(^-^)Tama |
15年間女を口説いたことがない。ということは15年間口説く気で女と話したことがない。なにを話せば良かったのだろう。忘れてしまった。15年間女をベッドに誘ったことがない。いったい何と言えば良かったのだろう。忘れてしまった。15年間新しい女とセックスをしたことがない。どうしたらよかったのだろう。忘れてしまった。15年間女を獲る胸のときめきを覚えたことがない。でも、あのときめきは忘れない。 |
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Smiley(^-^)Tama |
消しゴムを探していたら、引き出しからパンティーが出てきた。しばし呆然・・・・。立ち直って観察開始。包装されていない。小さく、くしゃくしゃとまるまってある。白でハイレグの感じでレースが付いている。素材はテカテカ光っていてつるつる、ナイロン感触だ。観賞用と断定した。しかし記憶にない。更に慎重に観察続行。皺がないし汚れはないし・・・・・・匂いもない。な〜んだ、新品だ。ジワリと思い出してきた。ジャズライブの”打ち上げ”景品だ。そういえば被った。被ってひとしきり騒いだ。酔ってそのままもって帰った。始末に困って仕舞った。・・・・ふ〜、どうしよう。しばらく考えて、広げてみて、もう一度被ってみて、捨てた。 |
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Smiley(^-^)Tama |
「ほら、私って、ここんとこにホクロがあるでしょう」。酔ったアケミが短いスカートの足を開いて太股のホクロを見せる。おじさん達が覗き込む。みんなごきげん。僕もちょっと疼く。アケミの付き合いは開けっぴろげだ。僕より5つ、6つ若い連中と順番に付き合っているらしい。今はO君が彼氏だ。別れた若い連中がアケミを悪く言わないところを見ると別れ際もいいらしい。おんなの嬌声と酔っぱらいの声が混じる喧騒。楽しかったが倦いてきた。つい10年前はカンバンまで店にいた。寿司にも付き合った。でももういいだろう。みなより一足先に出ることにした。火照った頬に夜風が快ちよい。かすかな疼きも残っている。ジャズを聴いて帰ろう。 |
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Smiley(^-^)Tama |
イベント契約した東京本社の部長出張に部員が前日先乗りしてきた。会議予定の会場併設の喫茶店で待ち合わせた。コーヒーを飲みながら、喫茶店の入り口で緑のハーフコートを脱ぐ、濃茶のタイトスカート・スーツの背の高い女を見て「欲しいな」と心でつぶやいた。直後にツカツカ寄ってきた。ハイヒールの歩き方がセクシーだった。女だとは知らなかった。不意打ちをくらってオタオタした。いい女に慣れてないことを見抜かれたに違いない。30を少しでたくらいか。会話がきっぱりしていて気持ちがいい。デモが終わり食事に誘った。ドキドキした。断られた。 ホテルのラウンジに東京から来ているジャズ・ボーカルとピアノのデュオが「なかなかいい」との噂を聞いていた。当夜ひとりで聴きに行った。前の方の席にあの女を発見した。私より少し年輩の男といる。睦まじい。できてるな。直感した。気づかれないよう立ち去った。 翌朝、打ち合わせ会議。あの中年は部長だった。早朝の飛行便で来たと言った。僕は、横ですましてテキパキ仕事をする美しい女の顔を見て欲情した。ひさびさに嫉妬した。 |
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Smiley(^-^)Tama |
バンドのメンバーがとびっきりのいい女と知り合いになった。もちろん口説けていない(相手にされてないよ〜だ)。僕たちの演奏会に来ると言う。誰がゲットするか、競争だ、バトルだ(と、僕たちは勝手に思っている)。女を巡る争いにバンド仲間のためらいはない。仁義なき戦いだ。彼女はやってきた。う〜ん、いいおんな。おんな友達と2人で来ている。連れもそ〜とにいい。どっちもいい。当然打ち上げに彼女達を招待した。修羅場になるだろう。でも僕たちは紳士だから暗黙のルールがある。招待した彼に先攻権がある。彼に見込みがなさそう(その判断は各人に任される)なら自由競争だ。演奏中ちらちらと彼女たちを見る。僕のほうを見てるかな?。ドラムかな?。うん?、横に男が座った。B君と言って僕たちの友達だ。彼女を招待した仲間が案内したらしい。おんなったらしで有名なやつだ。おんなに関して一切の節度がない。まったくない。しばらくすると彼ら3人で談笑。僕たちの演奏を聴いている様子はない。打ち上げになぜかB君もやって来た。美女たちの参加で僕たちは大いに盛り上がり、バンドメンバーはみんな泥酔して和やかにおひらき。バトルは次回に持ち越された。後日談。その日のうちにB君は最初のひとりと一夜を過ごしたのだそ〜だ。今、もうひとりのほうと付き合っているらしい。バンドはいたって平和だ。 |
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Smiley(^-^)Tama |
おんなを口説く目的でジャズピアノを始めたが、まだ僕のピアノで口説かれた女はいない。13年間ひとりもいない。そうしているうちに禿げた。頭頂の髪の毛がなくなった。僕は後ろ向きにアップライト・ピアノを弾いている。顔はぜんぜん見えない。奮発して買ったブランドのシャツも見えない(胸元に柄がある)。蝶タイもポケットチーフも見えない。斜め上からの電灯が5p直径の頭髪欠如部を丸く光らせる。禿げたミュージシャンはたくさんいる。ボーカリストはおしゃれ帽子をトレードマークにしてかっこいい。ドラムは野球帽がスポーツ系の雰囲気で似合っている。前を向いて演奏するミュージシャンは帽子がマッチングしていればそれなりに格好がつく。必ずしも禿げているから帽子をかぶっているとは限らない。トータルファッションだ。だけど、後ろ向きに座っているピアニストが帽子をかぶったらどうだろう。僕はひがんでいる。楽器の選択を誤ったかもしれない。楽器を選ぶ前に禿を考慮に入れるべきだった。 |
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Smiley(^-^)Tama |
女ボーカルはセクシーだ。ドレスは透ける薄い生地、露わにした肩、広く開いた胸元が定番だし、スカートは横スリットが入っていたり(前スリッットもおじさんは大好きなのだが、少ない)、すごく短かったりと、とにかく嬉しい。当地のアマチュア・ジャズ界も女性の時代だ。ピアノは言うに及ばず、ベース、サックス、ドラムと女性の活躍はめざましい。嬉ばしい。だけどである。楽器の娘たちはなぜか色気がない。上はTシャツ、下はジーンズが彼女たちの定番だ。ボーカルの娘たちは練習のときでもちょっと違う。ふくらみをそれとなく際だたせるとか、スカートを短くするとか、ジーンズを破いて生足をちょっと見せるとか、なにか工夫をしている。おじさんの目を意識している(と思っている)。楽器の娘たちにはその気配りがない。足りない。 本番前の準備も違う。ボーカルはリハが終わったら更衣室に消える。たっぷり時間をとって大変身、うれしい。楽器はちらっと引っ込んだかと思うとすぐに出てきて、楽譜の整理、進行の確認などに邁進する。着替えていればマシ。すっぴんのままなんてこともある。とうぜん色気はない。ぜんぜんない。確かにボーカルが主役だから、主役を霞ましてしまう衣装は控えるべきかもしれない(おじさんはかまわないけれど・・・・)。けれど、控えめな色気はこれがまたおじさんを悩殺するのだ。「楽器の娘たちよ、もうち〜っと色っぽくしておくれ」とおじさんは願いをかけている。 |
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おじさんとふたり、11時。水割り7杯目。おしっこ4回目。「んっ・・・・・(◎_◎)」。「Akiko・その唇はジャズに奪われた」。む、む、む、む〜。反らす背に押されて柔らかく盛り上がるキャミソール胸あたり、谷間を這う網髪、流す目・定まらぬ視点、堅めに閉じた唇。しばしおしっこ休止。い〜いジャン(^O^)。席に帰って「アキコさんが来るんですって〜」「え、アキコさんをご存じなのですか〜?」「知りませ〜ん。ポスター見ました」。「CDかけましょう」。「・・・ワイワイ・ガヤガヤ・・・」。「24歳ですって・・・」「(^_^) あ、そ〜。チケットくださ〜い」「まだ、出来てないんですけど・・・」。とりあえずチケットキープ(^。^)。あっそうそう、大坂昌彦さんとか日景修さんとか松本圭司さんとかもご一緒のようです。 |
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バンド仲間のドラムの話。30年前キャバレーで太鼓を叩いていたときのこと。ときどきストリップのステージがあったんだとさ(松山は温泉街なのでストリップはわりかし盛ん)。ストリップにはドラムは必ず必要で大切なんだそうな。「なんで〜〜?」「ふっふっふ!、教えてあげましょう。踊り子さんが衣装を脱ぐでしょう〜。で、脱いだ衣装をポーンって舞台袖に投げるじゃないですか。そのときですよ、パシャーン!ってシンバル入れるんです。」「うんうん、わかる、わかる。効果音ですね。」「そうそう、初めのうちは小さく、段々大きくキレを強くするんです。」「と、言うと・・・?」「上着脱ぐときなんか、み〜んなどうでもいいから、はよせ〜や、って思ってるじゃないですか。そんときはちいさくね。でもってブラジャーのときは前ホックに踊り子さんが手をかけたときから、チャラチャラ・チャラチャラ・チャラチャラ・チャラチャラってハイファット刻んで、おっぱいがボローン・プルン・プル〜ンってこぼれ出たとき、寸分違わずパーンってスネアをやるんですよ。」「ふむふむ、勉強になります。」「バタフライ(注:ステージ用のパンティーのこと)のときはうんとハデにいきますよ。タムタムをドロドロドロドロってやっといて、”おっ待たせしました〜。バタフライちゃん、さよ〜なら〜”で間髪入れず、バズドラ思いっきりドスーンっていきます。そしてアソコの前で右手と左手を交互して(注:手振り身振りの熱演付き)、チッラ・チッラ・チッラ〜リってやるときは、手の動きに合わせてチャン・チャン・チャン・チャンてやるんです。ウデの見せ所です。」「バンドも演ってるんでしょう?」「あ、バックの音楽とは関係なしね。バンドがどこをやってても、関係なく踊り子さんに合わすんです。踊り子さんゼッタイ優先ね。ドラムは音楽に合わせてリズム刻んだり、踊り子さんを見てドーンやったり忙しいんです。バンドはレコードに切替えられてもドラムは失職しないですね。」「ふ〜ん、なんか羨ましい〜」「ドラムって舞台正面後ろにいるじゃないですか。踊り子さんは客から見えないように前を隠すでしょう。ウシロは”がらあき”なのね。だから”うっふっふっふ”。お○○(注:お○○のアナのこと)まで見えちゃうんです」「ふ、ふ〜ん。打ち合わせはするの?」「おおまかにするんです。ここでブラはずす、いっぱつドーンとか、アンヨ開いたり閉じたりでドンドンドンドンとか、そんな感じです。全部は覚えられないけど、ま、慣れですね」「打ち合わせでも脱ぐの〜?。」「スマイリーさん、あんたヤラシイね。ヨダレでてるよ。脱ぎませんよ〜。ジーパンかなんかはいてて、どうでもいいかっこうしてます。」「でもそれって、かえって本番のことモ〜ソ〜していいんじゃない」「スマイリーさん、お好きですね〜。仕事なんですから〜。ま、いやな仕事じゃ〜なかったですがね。そうそう、ステージが終わってからってわりかし恥ずかしいんですよ。終わって緞帳(どんちょう)が降りるじゃないですか。そしたら踊り子さんは散らかった衣装を大急ぎで集めるんですよね。スッポッポンのままで〜〜。舞台の上は踊り子さんとバンドマンだけで、バンドマンはタキシードで彼女はスッポンポンでしょう〜。かがんで拾ってるときってお○○まで見えちゃうし〜。じっと見てるのもなんで〜〜(見てるけど・・)、ちょっと恥ずかしいです。おっほっほっほっ!」「ふ〜ん、ふ〜ん、ふ〜ん、僕もドラムしようかな」「あ、も〜ダメです。シンセサイザーに変わりました。照明さんが兼業でシンセたたいてます。」 「再取材により追加」 なんといっても華はデュオですね。」「デュオ?。な〜んです、それ〜?。」「踊り子さんとドラムのデュオですがな。踊り子さんとドラムのふたりっきりで陶酔沈美の桃源郷世界を創るんです。初めはスロー、ゆらりと揺れる腰はブラッシでなでまわし、大きく回る腰はタムをのせます。ドンドン・ドンドンとバズドラで腰をキメながらテンポアップ、こねる・つっつく・いじくる・さする・どんどんテンポアップ、キメはバズドラでドンドン・どんどん・・・・スローダウンしてムード・ジャズのイン・テンポに入ります。」「ふーん、ハイテクですね」「デュオはドラムの華なんです」 |
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ちょっと小ぶりのいい女だった。2ヶ月前に知り合い接吻までいった。次が勝負。ちょうどその頃、全国的な花の宅配が始まっていてお洒落と思った。「これで決めよう」。月末仕送りの残り財産をはたいてバラを贈った。1万円くらいだったろう。僕は22歳、30年も前だからかなりのボリュームがあったと思う(50本だと言っていた)。彼女から電話があった。「おうちがバラで一杯」。僕はほくそ笑んだ。ゲットは目前。 徹夜麻雀明けの正午だった。爆睡中に訪問者あり。寝ぼけマナコで出ると和装の婦人が立っている。「○○子の母でございます。バラのお花をありがとうございます」。部屋にお入り頂いて座布団を出す。「お茶がなくって・・・、酒ならあるけど・・・・」。なんてことをブツブツ言っていると、「つかぬことをお伺いしますが、○○子とはどのようなご関係で、、、、」。「・・・・・。いや〜〜、な〜んにも」。「本当でございますか?」。「あはっは、いや〜〜、本当です」。「で、○○子とはこれからどのようなお付き合いをされるおつもりで、、、、」。「・・・・・・・・・・・・・」。 結局「あっは、あっは、決してな〜んにも致しませ〜ん。」と約束させられてしまった。それっきり・・・。大失敗!。 |
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青春時代にはハイレグはなかった。ハイレグはスマイリーが30歳頃に衝撃のデビューをした。世界中の男が驚喜した。万雷の拍手で迎えた。もちろんスマイリーも感動した。世紀の発見だと思った。ハイレグ・デザインはイスラエルで考案されたと聞いている。 スマイリーの若い頃に水着はどんどん小さくなっていた。セパーレートという形態が出て、2〜3年後にはビキニが出た。セパーレートとビキニの違いはなんだろう。よく分からない。布の面積の違いだけではない「なにか」がある。ハイレグは股の付け根を布が隠すかどうかの違いだ。たいした違いはないようであるが、違う。だんぜん違う。よく分からないけど違う。ハイレグはいい。すごくいい。だんだん興奮してきた。ジャズはぜんぜん関係がない。 |
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(・人・)を隠すようになったのは100年前からだそうだ。それまでは誰が見てもよかったらしい。ススんで見せていたのかどうかは知らない。ススんで見せられると、スマイリーは思わず揉んだり吸ったりしてみたくなる。スマイリーは乳離れが遅いのかも、、。ヘンタイかも、、(ーー;)。 (・人・)を隠すようになったのは(・人・)は第2の性感帯と呼ばれていて、(・人・)がエッチのスイッチになるからだと高校生のとき習った(学校では教えてくれなかったので参考書で自習した)。最近は昔に戻って(・人・)は見せてもよいことになったらしい。どこにでも展示してあるので参考書をこっそり買う必要はなくなった(参考:Smiley Tama’HP)。もっとも見せてもよいのは本やHpの中だけのようで、ナマの市中一般公開は見たことがない(遭遇したらスマイリーはどのように反応したらいいのか困ると思う)。「ナマ出し」ではないが、街ではブラウスやTシャツをカタチ良く盛り上げておんなたちが闊歩している。誇らしげだ。良い時代になった。 |
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Smiley(^-^)Tama |
今日は客がひとりもいない。ピアノトリオの練習を始めるとき店は閑散としていた。こんなときは難曲に挑戦できるのでアマチュアピアニストの僕としては都合がよい。だけど仲間のプロのベーシストとドラムは少しズルをする。「手抜きをする」と僕はにらんでいる。少しひがんでいる。案の定、ベースは音が小さいしドラムも音数が少ない。元気がない。全然ない。 背後で人の気配がした。アップライトピアノを壁向きに置いているのでピアニストには客席が見えない。椅子を曳く音がして客が着席した。「うん!?。なんだ!?」。僕は変化を感じ取った。ベースとドラムの音が急に立ち上がった。ベースは強くビートしドラムは細やかにオカズを入れる。「やっぱり客がいると違うな〜〜」。僕も元気が出て楽しく演奏が出来た。少ないながらも客からの拍手。うれしい〜〜。振り向いて目を見張った。素晴らしい美人だ。それも2人。スカートは短い。テーブルの下に綺麗な太ももが剥き出しになって覗く。ドラムの目がアヤシイ。ひょっとするとドラムの視線は奥まで届くのかも、、。ベースは次の楽譜を調べる振りをしながら美人の足を見ている。楽譜なんか2枚しかないのに、、。僕がボーとしていると「次、いこう!」とドラムから声がかかる。元気がいい。皆の顔に笑みが溢れる。僕は後ろを向いて弾き始める。みんな元気だ。元気が出た。 |
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Smiley(^-^)Tama |
19歳だった。背が高くて遠目にも綺麗な娘だった。運転していて、ブティックから店の紙袋をぶら下げて出てきたところを見つけた。急停車してご挨拶。「車おいてくるから待ってて、お茶でも飲もうよ」。しぶっていた。強引に「待っててね」と言い残して大急ぎで車をおいた。「いた〜!。待っている。ゲット〜!!。神様ありがとう」。駆け寄って挨拶をする。「・・・・ん?」、店から出てきたおばさんが傍に立つ。「お茶をおごって下さるんですって・・・」と娘が言う。似ている。母親と認識した。きびすを返そうと思ったのに、僕の口をついたのは「ご一緒に如何ですか?」。 母娘はついてきた。僕は後悔しはじめていた。「どちらのお坊ちゃんで・・・」。茶店に座って尋問が始まった。「いつもこんな風に声をかけられるんですか?」。「ま、ときどき」。「ついて来るお嬢さんはいらっしゃるの?」「たまには、、」「で、こんな喫茶店に来るの?」「たいていは、、。」「それからどうするの?」。お母さんの興味は尽きない。娘が来月結婚予定であることを告げて尋問は終わった。勘定はお母さんがした。お礼を言って喫茶店の前で別れた。母娘はキャッキャッと笑いながら歩き去った。 |
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Smiley(^-^)Tama |
「女とすること」を生き甲斐にしている友に久しぶりに会った。ケイケン数もすごいらしい。友も50歳になった。僕はオツキアイの数が少ない。かといって中身が濃いわけでもない。友は無茶だと思う。が、50年もあったのだからコツコツと地道に努めていればもう少しイケたと思う。すっかりオクれてしまった。とくにピアノを始めてからがいけなかった。そういえば、友達がいいおんなを連れてきても嫉妬を感じなくなった。羨ましいし疼きもあるけど灼ける心が薄い。もう終わりなのかな。いいさ。 ひさしぶりに友の艶福話を聞いて楽しかった。だけど「僕の今までのオツキアイ数はこれだけだから」と言ったら、「たったそれだけ!!」と返した友の哀れみの目は口惜しかった。 |
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Smiley(^-^)Tama |
2年前まで手当たり次第だった先輩が、愛娘が大学に行ったとたん急に「いつまでも遊んどったらイカンよ」などと牧師的発言をして鼻白ませている。親元を離れた愛娘に言い寄る男が心配なのだそうだ。特に「娘がおじさんに騙される」のが懸念という。自分の悪業は忘れている。いや忘れていないから心配している。身勝手だが、自経験に裏付けられた正しい認識とも言える。そんなこんなで最近は娘と同じ年頃の女の子とは「できない」のだそうだ。娘と同じ年頃がいやなら、年齢を上げるか下げるか(下げ過ぎるとお縄を頂くが、、)すればいいと思うのだが、そうもいかないらしい。若い娘が好きなのは今も変わらないらしい。ジレンマだ。SMILLYには娘はいないので一向に構わない。が、20歳代の娘には歳の差を感じてさっぱり心が疼かなくなった。女にもてたくて始めたジャズピアノだが、成就する前におじいさんになるのかも・・・・。なんて思いながら、いい女との出会いに思いを馳せて今日もカウンターで酒を飲んでいる。 |
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Smiley(^-^)Tama |
「ジャズピアノでおんなを口説きたい」。私は練習に夢中になってジャズピアノを始めた初心を忘れていた。最近ではときどき再確認しないと忘れっぱなしになる。おじいさんになるのはまだ早い。始めた頃は「いっぱい女が来たときの心構えが必要だな」なとど不遜だった。近頃は「多くは望みません。一つくらいご褒美をお与えください」とずいぶん謙虚だ。ジャズは男女の交わりによく合う音楽と認知されている。ジャズピアノで女を口説くのはジャズの原点に戻ることだ。「女心を動かしたい」という願いと「ジャズピアノが上手になりたい」という望みとは不可分なのだ。決しておじさん的不純思考ではない。とにかくジャズピアノを始めた初心を忘れてはいけない。ジャズの原点を見つめなければいけない。初志貫徹・原点回帰・一挙両得を目指して精進したい。 |
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Smiley(^-^)Tama |
ハーレム・ノクターンとタブーを演奏するときは感慨がある。ハーレム・ノクターンはおねえさん(おばさんだったかもしれない)が衣装を脱ぎ始めたときの、タブーは僕が初めて観音様を拝んだときの曲だ。17歳のとき初めてストリップに行った。今でもなおハーレム・ノクターンが鳴ると赤いライトに照らされピンクに染まった肌が少しずつ露になる光景が目に浮かぶ。心地よく昂ぶる。。ワクワク、ドキドキ、ズキズキ。おねえさんがいよいよ最後の一枚を足首から抜き去りステージの端に座る。「ぼく、ぼく、こっちにおいで」。後席に座っていた私をおねえさんは舞台の袖に呼び寄せた。かぶり付きを占領していたおじさん達が左右に分かれて席を空ける。おそるおそる顔を近づるといきなり頬を太ももで挟まれた。私は逃げないで暗がりの奥に目を凝らす。近かった。今の老眼では何にも見えないだろう。太股に挟まれた僕の耳元にタブーが流れていた。そんなわけでハーレム・ノクターンとタブーを演奏すると妙にたかぶってシクジる。 「追記」 和田あきこの「どしゃぶりの雨の中で」はおねえさんがステージに登場したときの曲だった。おねえさんに題名を聞いて帰って翌日買った。以来僕は和田あきこファンだ。 |
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Smiley(^-^)Tama |
黒のカクテルドレスに少しヒールがある黒エナメルの靴。スカートは腿の中ほどまでの右スリット。肌色に光るストッキング。出来ればガーターがいい(見えないけど、、、)。耳には大きくてよく光るイヤリング。肩先まで垂れた栗毛色の髪。胸元はVに大きく開いたブラウス。寝転がるベースを掴み、立つ。ヒップの丸いライン。振り返りうなずく。栗毛色の髪が舞い、構えた右太股がスリットを左右に割る。カウント。激しく弦を打ち揺れる乳房。ローポジションを弾き放てば乳房が柔らかな輪郭を描き、ハイポジション爪弾けば胸の谷間に光さす。汗が谷間に流れ落ち、割れたスカートが内股を滑り上下する。鋭い目、ときに宙を舞う視線、伏目。謳う赤い唇。昴まる鼓動。そんなベーシストとの出会いを夢見ている。 |
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Smiley(^-^)Tama |
遊びたい盛りの42歳。同級生仲間で出かけたスナックで二人が同時にママを見染めた。それから二人は通い詰め。ライバルは別々行動。居合わせば二人は遠くに離れててママの一挙一投足に一喜一憂。やがて勝敗は決して勝者はママと同棲を始めた。それでも敗者は毎晩店に通い続ける。ま、他人のことだからどうでもいいけど、惨めジャン、情けないジャン。で、慰めがてら、実は好奇心満々で、敗者の心情を確かめた。場所は寿司屋。初めは口の重かった敗者も深酒するにつれボツボツと語った。「僕は別に惨めではない。ママは可愛いし店にいても楽しい。僕はママと週に一回ホテルに行っている。僕はこれで幸せだ」。呆れたけど納得できないわけではない。でも、あほらしいし、もうどうでもシイや。敗者(敗者ではなかったが・・)が彼女の店に出かけたあと、耳をダンボにして始終を聞いていた寿司屋の女将と今の話題でひとしきり盛り上がり。で、「どちらの勝ちか、分からんね」。女将「勝負になっとらんわね。二人ともママのお手玉や」。 |
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Smiley(^-^)Tama |
50代前の友人が若い女との恋に落ちた。いかした奴ではない。演歌が好きで酒癖が悪くて薄茶の爺くさい背広を着ている。彼は恋と縁がない男だと信じていた。女は少し口が大きいが、すらりとしして細面、洒落た雰囲気をもっている。いい女だ。奴の真面目な態度が気に入ったのだそうだ。世の中、わからん。「彼女がジャズが好き」とのことにて、会う度にジャズの店や知識を話題にした。しばらくするとジャズの含蓄も語り始めた。にわか仕立てのジャズファンの話はうっとうしかったが、希少な新参のジャズファンなので大切にしていた。彼がパッタリとジャズを語らなくなった。別れたそうな。好奇心と慰労がてら酒に付き合った。盃を重ねるにつれ切々に恋未練を語る。深夜になって最後の店(5軒目)はカラオケスナック。「別れ酒」「悲しい酒」「そんな夕子に惚れました」を独り歌いつなぐ。ジャズは忘れたようだ。 |
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Smiley(^-^)Tama |
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「ジャズは発祥の頃はジャスって名前で、女郎屋で順番待ちの酒場カウンターで演奏されたのが商業化の始まり」なんて有名なウンチク話を語るつもりじゃないけど、古い時代のジャズって「男女の交わりによく似合う」と言われる。普段ジャズを聴かない女でも「口説かれるときにジャズが鳴っているのはイイみたい」と下心男は信じて、ジャズの流れるチョッと高級そうなバーに誘う。映画なんかでもそんなシーンをよく見かるし・・・。だけど、これってうまくいかないような気がするのだ。だいたいジャズって、すこしシットリとなり過ぎる。ペットが粋にバラッドなんかやってると会話がついついシリアスになりがちで、なかなかエッチの方に話しが向いてくれない。頭と口と下半身がバラバラに行動してる感じだ。学生時代に僕の中でジャズとタバコと学生紛争が融合したからかもしれない。なんにしても未熟なのだ。 でもよく考えてみたら、僕が女に似合うと思っているハードバップやクールの時代はアッチでも売春宿は禁止だ。ジャスって呼ばれた1930年頃のレコードを僕は聴いたことがない。スライドピアノとかホンキートンクとかのジャンルで、バップ時代以前だ。僕としてはハードバップやクールはセックスの前より後のほうが絶品だと思う。全知全霊を傾けて得た”達成感とけだるさの男の時間”にぴったりだと思う。なんやかんやで、女口説くときにはカッコつけてジャズなんか聴くより、普段彼女が聞いているドンチャカドンチャカの16ビートに載せて「一気に攻めて」から、”あとで独りジャズを聴いたほうが良い”と気付いたのだが、確かめるチャンスがない。 |
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ジャズに女はよく似合う。カジュアルよりカクテルドレスがいい。平底靴よりハイヒールがいい。口紅はきっぱりと赤く塗って欲しい。マニュキュアもいい。唇はビールよりカクテルで濡らして欲しい。ボックスよりカウンターが似合う。足を組んで少し斜めに座るといい。ストッキングは必ず履いて欲しい。少しシャイニーなのがいい。僕がピアノ弾き終えたら潤んだ目で「いらっしゃい」って言ってくれたらいい。絶対にいい。 |
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若いときは、イキかけたときに踏みとどまる方法で「暗算で掛算をする」っていうのをやっていた。「シコシコ・2かける2は4、シコシコ・4かける4は8」ってやつだ。ピアノの習いはじめの頃、掛け算の替わりに「暗譜のフレーズを思い出す」ってのをやっていた。「シコシコ・みどらふぁみれ、シコシコ・どみそどみそどれしそどー」ッて感じかな。時間カセギと暗譜の二兎追い作戦だ。さしたる成果はなかった。今はそんなことはしない。ジャズとセックスは別々にしたほうが気持ちいい。 |
Smiley(^-^)Tama |
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うっかり「ジャズピアノを練習しているんです」と言ってしまった。「まー素敵!。きっとお上手なんでしょうね。私ジャズ知っていますわ。オスカー・ピーターソンさんでしょう。ハービー・ハンコックさんでしょう。そう小曽根誠さんのコンサートに参りましたわ。ウットリしました。スマイリーさんの演奏もぜひ聴かせて頂きたいわ」。 小曽根誠と比べられてはあまりにもツラい。つらすぎる。話題を替えよう。でも彼女は「小曽根さんのコンサート聴いてアドリブってステキなんだって思いました。スマイリーさんもアドリブするんでしょ」と続けます。「そうですね、アドリブはジャズの特性ですから」「ま、まーすごい。アドリブできるなんて素晴らしいわ。アドリブしてるときの小曽根さんの指って速くて見えませんでしたわ。豹が草原を疾けるイメージでした。美しいメロディーが次から次へと湧き溢れるんでしょう。すごいわーー」「いやいや、僕のアドリブは象が足引きずって歩いてるようなものでして・・・・・メロディーは枯井戸を掘り返して・・・」。「そんなことないわ、きっとステキ!」。「・・・・・・・・・・・・・」。今日は早く帰って寝よう。 |
Smiley(^-^)Tama |
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13年前のことでした。ライブハウスに後輩が若い女性と一緒に来ていました。横目で2人を見ながらチビリチビリやっていると、演奏の合間に後輩はピアノの前に座り2曲ほど弾きました。尊敬のまなざしで彼を見つめる彼女の目がウルウルでした。肩を並べて店を出て行くふたりを見送ったとき、僕はピアノを習うことを決意したのです。 それから13年がたちました。ピアノは懸命にやりましたが、僕のピアノで口説かれた女は一人もいません。ピアノを習う前のほうがまだしも恵まれていたような気がします。ピアノをはじめたばっかりに「おんなッケ」がなくなってしまいました。 「なんでやろ」。後輩に聞きました。後輩は言いました。「ピアノで口説くのではありません。心で口説くのです。ピアノは最後のキッカケです」。更に「スマイリーさん、女の前でピアノ弾いてるときピアノに向かってはいませんか?。それではいけないのです。女に向かっていなければ・・・・。今宵のモクテキは彼女を口説くことであって、ピアノを弾くことではないのですから・・・」。含蓄深いなーーーー。 |
Smiley(^-^)Tama |
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