「鼻の日」特別企画2002 |
この企画は2002年8月7日(鼻の日)にちなんで松山耳鼻咽喉科会が愛媛県中予地方の市民の皆様を対象にメールでの無料医療相談を行ったものです。質問の皆様には予め質疑応答をHPに掲載することのご了承を頂いています。質問者・返答者ともに特定できないように配慮しました。ご了承ください。最下段に公示した応募の要領等を添附しています。 |
2002年8月1日〜8月10日 |
「鼻の日」インターネット医療相談 |
松山耳鼻咽喉科会 |
相談 1 | 慢性的なアレルギー性鼻炎とレーザー治療 |
相談 2 | 小児の鼻血 その1 |
相談 3 | 後鼻漏と口臭 |
相談 4 | 嗅覚障害 |
相談 5 | 鼻息のニオイ |
相談 6 | アレルギー性鼻炎と嗅覚障害 |
相談 7 | 後鼻漏と夜間の咳 |
相談 8 | 咽頭つまり感 |
相談 9 | アレルギー性鼻炎と鼻閉 |
相談10 | 化学物質過敏症 |
相談11 | 鼻閉といびき |
相談12 | 鼻の中のニキビ |
相談13 | 小児の鼻血 その2 |
相談14 | 後鼻漏と咽頭異常感 |
相談15 | 水様性鼻汁 |
相談16 | 無呼吸症候群の手術後について |
相談17 | 片側性鼻閉 |
相談1 | 慢性的なアレルギー性鼻炎とレーザー治療 |
松山市在住,24歳,男です。 中学生の頃より,花粉症体質(試験の結果ではカモガヤ)なのですが,今から多分4年ほど前の花粉症の時期以来恒常的にどちらか片方の鼻がつまってしまっているような感じになってしまいました。つまりその頃より半ば慢性的な鼻炎持ちになってしまいました。この慢性的な鼻炎を治す方法はあるのでしょうか?あるとしたら,どのような方法なのですか?レーザーでの焼き付け治療のようなものがあるとも,周囲の人たちから聞きましたが,有効な治療方法があれば是非教えていただきたくメールしました。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
典型的なカモガヤ花粉症ですと、5月の連休のあとくらいから梅雨の頃までくしゃみ発作、水バナ、鼻づまりが続きます。花粉が飛ばなくなればウソのように症状がなくなるのが普通ですが、ご相談の方のように、花粉が飛ばなくなっても症状がつづく(とくに鼻づまり)ことがしばしばあります。 これは他の花粉や、ほこり、ダニなどにもアレルギー反応がある場合もありますが、ご相談の方が感じておられるように、鼻炎が慢性化した結果と考えた方がいいかも知れません。とくに鼻づまりは鼻炎症状を主に起こす下鼻甲介という粘膜の部分の腫れが慢性化して後戻りしにくくなっている状態と思います。 治療は慢性化させないように早め、早めの治療が肝心ですが、慢性化してしまったら、鼻閉にとくに効果のあると考えられる抗アレルギー剤を内服したり、点鼻薬を使います。それで効果が乏しいときは手術的に腫れてむくんだ粘膜の一部を 削り取る必要があります。程度によっては何日か入院が必要となる場合もあり ます。 ご質問のレーザー治療は薬で効果が少なく、また本格的な手術治療には抵抗がある時に、現存する最も良い治療法の一つです。とりわけ鼻づまりには効果的で、約75−80%の例で効果が上がっています。治療は外来通院で可能で、保険がききます。2割負担のひとで処置本体の部分は3,600円、3割負担のひとで5,400円で、本格的な手術と比較すれば身体的、経済的負担は少なくてすみます。ご質問のケースには最も適した治療かも知れません。 アレルギー性鼻炎の治療は効果が高く、副作用の少ない良い薬が年々開発されており、また医療機器、技術の進歩も非常に目覚しい領域です。また一口にアレルギー性鼻炎(花粉症を含む)と言っても色々なパターンがあり、その人、その人で治療法が異なります。是非一度耳鼻科専門医を受診され、専門的なアドバイスを受けてください。 |
|
相談2 | 小児の鼻血 |
鼻についての相談ですが、私は子供の頃から鼻血がよく出ます。それも右側だけ出るのです。何度か病院にも行きましたが、「粘膜の炎症です」というだけで終わってしまいます。症状としては、何もしない状態(特別触っているわけではありません)で、鼻血が出るのです。食事をしているときに大きく口を開けたときに出ることもあります。普段、歩いているときに出ることや、うつむいただけで出ることもあります。ちなみに、普段から鼻詰まりの症状はあります。原因としては、どのようなことが考えられますか。
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
子供の頃からの鼻血でお悩みとのことですが鼻血の原因には 鼻内の炎症や腫瘍があったり、鼻以外の 病気が関連している場合があります。
鼻内の原因としては腫瘍やアレルギー、鼻副鼻腔炎による 炎症により引き起こされることがほとんどです。 それに加えて、血液の病気や病気の治療などで血が止まり にくくなる状態がある場合に鼻血が頻繁にでることがあります。 さらには、肝臓病・糖尿病・高血圧症などの病気が合わさった場合にも、鼻血が止まりにくくなることにも注意する必要があります。 ご質問では、鼻づまりが普段からあるということですので、 なんらかの鼻疾患が原因としてあるように思います。 実際の診療では、必ずしもすべての検査を行うわけではありません。患者さんのそれまでの症状や鼻出血の程度により診察する医師がどこまでの検査をするかを判断します。 耳鼻科専門医に受診され、担当医に長期にわたる鼻出血で悩んでいる旨はっきりのぺられてみるのがよいと思います。 |
|
相談3 | 後鼻漏と口臭 |
今、ふくびくうえん こうびろう と診断でルリッド150とムコダイン500を3ヶ月位飲んでいます。この症状は、もう何年も前からあり、去年も3ヶ月程薬を続けました。いつも 9割がた良くなるのですが、後一歩、が良くなりません。去年、行っていた病院の看護婦さんが、ちらっと、これは、完治しないんよ。みたいな言い方をしていたので、症状が、ひどくて気持ち悪い時だけ薬を飲んだ方がよいのか、自己判断で、やめずに、続ければ、 直るものなのかずっと、悩んでいます。寝起きに、鼻が少しつまるのと日中、鼻が喉に降りてくるのが、わかります。何より、口が悪く、口臭に悩んでいます。薬を続ければ直るものかどうか、教えてください。 | |
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
副鼻腔炎による後鼻漏と診断され治療されているようですが、後鼻漏は確かに鼻汁や鼻閉に比べて治療後も症状が残ることがあります。悩ましいところです。現在ルリッド、ムコダインを内服治療中とのことですが、内服治療だけでなく鼻処置、ネブライザーや鼻洗浄など局所の治療を頻回に行ってみるのはいかがでしょうか。根気よく諦めずに治療を続けるのが
大切かと思います。ですが、通院治療は時間的にも経済的にも患者さんの大きな負担です。「どのへんで良し」とするかどうかは、専門医と相談して、最終的にはご自分でお決め頂くことも大切です。
副鼻腔炎治療をしても「口臭が残っている」とのことですが、副鼻腔炎が重いのか、原因の菌が臭いの強いものなのか、判断しかねます。口臭は歯や胃腸が原因の場合も少なくありません。そのあたりもご相談されては如何でしょうか?。 |
|
相談4 | 嗅覚障害 |
4・5年前から嗅覚が麻痺していることに気が付きました。現在もにおいを嗅ぎ分けることができません。少しでも臭いを嗅ぐことができるようにならないものでしょうか。
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
嗅覚障害には鼻腔内に原因のある末梢性嗅覚障害と頭蓋内に原因のある中枢性嗅覚
障害があります。原因となる疾患としては慢性副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎、カゼ罹患後や頭部外傷後などが多いようです。慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの末梢性嗅覚障害は原因疾患の治療により嗅覚が回復する可能性は少なくありません。一方、中枢性障害の場合は医学的に解明されていないことが多くて、治療の選択肢もさほど多くはありません。辛いところです。しかし、ステロイド薬の点鼻治療を中心に根気強く治療を継続することにより嗅覚障害が改善する可能性はあると思います。一度専門医を受診し、嗅覚障害の原因を調べられてはいかがでしょうか。
|
|
相談5 | 鼻息のニオイ |
息子(小学3年)の鼻ですが、どうも鼻息にニオイがあります。蓄膿かと、病院で受診しましたがレントゲンの結果は副鼻くう炎との事でヌリ薬を貰いました。しかしステロイドと書かれていたのであまり使っていません。しかしやっぱり鼻のニオイがあります。なるべく薬に頼らず治していきたいと思いますが、放っていたら悪化していきますか?
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
う〜む、難しい質問です。蓄膿症(副鼻腔炎)にも重症度のレベルがあります。小児は軽い副鼻腔炎になったり治ったりを繰り返していることもあります。普通は治るはずの軽い副鼻腔炎が予想外に慢性化することもあります。鼻のニオイが残るというのは気になりますね。もう一度診察してレントゲンを撮ってみたいです。治療はやはり程度にもよります。明らかな蓄膿症(それも重症)の場合は薬治療が大切です。慢性副鼻腔炎が減ってきたのは薬治療(特に抗生剤)のお陰ですからね。「鼻のニオイ」というのはそれぞれの主観ですから、必ずしも治療を必要とする病気だとは限りませんが、病気は変化するものだと言うことを考えて、もう一度耳鼻咽喉科を受診してみるのがいいと思います。
|
|
相談6 | アレルギー性鼻炎と嗅覚障害 |
ハルガヤ・ハルガヤ・オオアワガエリ・スギ・ブタクサと数多くの花粉症があり近年では1年中慢性鼻炎状態です。ハウスダスト・ダニ・カビには、アレルゲンはありませんでした。治療は、昨年から耳鼻科で症状がひどくなると診てもらって投薬をうけるといった具合でした。。そんな中、昨年11月くらいから臭覚がなくなり はじめは耳鼻科でリンデロンA液の点鼻薬を点鼻してやや回復していたのですが、点鼻をすると副鼻腔炎になり鼻の調子が悪くなり、そのうえ、風邪から喘息になったので臭覚障害に対する治療はやっていません。キムチのにんにくの臭いはかすかにわかりますが、ごみ収集車の横にいても衛生車の横にいてもわからない状態です。鼻の奥に粉っぽい薬のような臭いを感じるんですが、臭覚を取り戻す事はできるのでしょうか? 針灸など臭いを取り戻せるツボなどありますか?アドバイスをお願いします。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
においを感じる神経(嗅神経)は鼻のおくの一番上方にあるため、ここまで到達しなければにおいを感じることができません。アレルギー性鼻炎で嗅覚がなくなる場合、鼻炎が慢性化して鼻の粘膜が肥厚したためにおいが嗅神経まで到達できずに感じることができなくなることがあります。このような場合にはアレルギーの治療(内服、点鼻、鼻処置、吸入など)により粘膜の肥厚がとれてくればにおいが戻ってくることがあります。またアレルギー性鼻炎に蓄膿を併発してにおいが感じなくなることもあります。この場合には、アレルギー性鼻炎の治療とともに蓄膿の治療をする必要があります。ただ、リンデロンの点鼻が原因となって蓄膿を起こすのは考えにくく、たまたま蓄膿を併発してしまった可能性が高いと考えられます。それにしても嗅覚障害は医学的な解明が遅れていて、治療も選択肢が少なくって耳鼻科医も困っているのです。患者さんはもっとお困りなんですけどね・・・。そのこともご理解頂いた上で、ご相談のケースではアレルギー性鼻炎と蓄膿の治療を行ってみることをお勧めしたいと思います。 | |
相談7 | 後鼻漏と夜間の咳 |
相談したいのは、鼻だけではないのですが、2年ほど前から夜中にセキ、鼻水、痰のようなものがでてなかなか眠れません。鼻水が喉のほうに下りてくるからセキが出るのか、セキがでるから鼻水が出るのか判りませんが、内科に行っても呼吸音には問題ないので風邪だろうとの診断でした。昼間には、あまり症状が出ないので病院にかかっても・・・と思うと、行きにくいのですが。 一度診てもらったほうが良いですか?
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
症状から推測すると、蓄膿が原因となっている可能性が考えられます。蓄膿の場合、鼻水が喉の方に流れ込んで痰となり、咳の原因となることがあります。そのような場合には蓄膿の治療により現在の症状がよくなることがあります。内科で胸は問題ないようであれば、一度お近くの耳鼻科に相談されることをお勧めします。
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
お尋ねは「耳鼻咽喉科を受診したことがあるかどうか」がポイントです。鼻の病気があって「就寝中に鼻水が咽に降りてきて咳が出る」という症状はとても多いのです。副鼻腔炎(蓄膿症)やアレルギー性鼻炎でないかどうかは、是非調べましょう。それで病気が見つかれば、診断と対策の方針は決まりです(治せるかどうかは病気の重さにもよりますから、一概には語れません(^_^ゞ)
耳鼻科を受診して「何もなかった」場合は私たちも悩みます。それでも原因不明のアレルギーを疑ってアレルギー治療を試してみたり、逆流性食道炎などを疑ってみたりと、もう少し診断と治療を試みるかもしれません。 また、鼻・咽は「気になり出すととまらない」場所でもあります。精神緊張が高いときは心因症の症状としてもポピュラー(すごく多い)です。簡単に言うと「不眠が先か?、鼻・咽症状が先か?」ということです。 もし耳鼻咽喉科をまだ受診してないのなら、「解決の糸口は耳鼻咽喉科にあり」かもしれませんよ。ハズレの場合はご容赦をm(_ _)m |
|
相談8 | 咽頭つまり感 |
1か月前からのどがつまるかんじがする。のどの奥がかわいたかんじ。でも食事はふつうに食べられる。せきはない。朝起きるといつも鼻水がたくさんでる。昼間は少しだけ。血液検査はしたがアレルギーはほとんどなかった。今日鏡で口をあけてのどをみたら右側ののどに白いはんてんというか、かいようというか白いものがぽつぽつとできていた。たくさん。左にはない。何か関係ありますか?
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
「のどがつまるかんじ」は耳鼻咽喉科では非常に多い症状の一つです。男性と女性でかなり病気の種類が異なり、年齢でもかなり、変わってきます。例えば20年間飲酒、喫煙してるひとがこの症状なら、まず「がん検診」が必要です。女性ですと甲状腺の検査が必要かも知れません。ご質問の方の男女、年齢が不明ですのでこのメイルの断片的な情報のみで考えてみました。
アレルギーはほとんどなかったとのことですが、炎症反応はどうでしょうか。「右のどに白い斑点のようなもの」とあるのは恐らくは扁桃腺に「膿栓」というウミのかたまりがついているのだと想像します。それなら炎症の治療でよくなると思います。 のとの奥がかわくのは、多分扁桃腺の炎症で、乾燥するのだとは思いますが、まさか糖尿病などはないでしょうね?朝の鼻水はさらさらしていますか、粘っていますか?アレルギーは否定されても蓄膿があるかも知れません。そのため夜間、鼻で呼吸しづらくて口呼吸の結果の、「のど奥のかわき」かもしれません。 「喉のつまり感」は色々な病気で出ます。時には重篤な病気が隠されていることがありますので、是非一度耳鼻咽喉科で検査してもらってください。 |
|
相談9 | アレルギー性鼻炎と鼻閉 |
現在、じんましんで皮膚科に通院しております。原因はハウスダストと花粉で年中じんましんがでます。アゼプチンという薬を毎日飲んでおります。(5年ぐらい続けています)
季節に関係なく、皮膚の他、目に白い目やにや鼻づまりがあります。以前耳鼻科に行ったときは蓄膿までは行きませんが軽いななづまりですねという診断でした。鼻づまりで眠気があり目薬を入れたりすると一時的に鼻の通りがよくなったりします。鼻炎スプレーを使ってもすぐ鼻がつまります。 耳鼻科に行って見てもらっても鼻炎スプレーの処置しかないのでしょうか? よきアドバイスお願いします。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
アレルギーでいろいろ症状があってつらい方なのですね。医者も決定打がなく、お応えする治療や助言に迷います。既に5年に渡ってアゼプチン(アレルギー治療薬)を内服されていますね。内服薬の治療で工夫するとすれば「薬を替えてみる」という方法です。薬により「効果に特性があります」し、なにより「患者さんとのよい相性」が見つかることがあります。この方法はせいぜい3種類くらい試してみて「まあまあのところで折り合いを付ける」気持ちで始めることが大切です。うっかりすると「どれもこれもダメ!」ということになって泥沼化します。それに宮下さんの場合は皮膚科との兼ね合いがありますから、皮膚科の医師との相談も大切ですね。薬を替えて皮膚症状が悪化したらアブハチトラズですからね(-。-;)。
永年の「はなつまり」は「薬での治療はもう限界」という状態もあります。肥厚性鼻炎と言います。永年のアレルギー刺激で鼻の粘膜が縮まなくなった状態です。この場合は手術で「腫れ上がった鼻の粘膜を切除する(下甲介粘膜切除術)」とか「レーザーで焼いて固める(レーザー症焼灼術)」とかの治療を検討し相談します。 耳鼻咽喉科を受診されたとき「蓄膿までは行きませんが軽いはなづまりですね」と診断されていますね。実は「はなつまり」と「はなつまり感」とは同じではありません。実際には鼻は通っていても、患者さんは「強いはなつまり感」を訴えられることはしばしばあります。鼻の刺激感やストレスのために、実際の「はなつまり」よりも「うんと強くはなつまり感」を感じられる場合です。この場合は「薬を増量したり手術をしたり」と治療を重ねることが、「かえって患者さんの負担を大きくするだけ」という場合もあるのです。耳鼻咽喉科医はそこの判断に一番気を遣います。アレルギーの治療にはまだ決定打がないので、うっかりするとどんどん深みにはまって、かえって患者さんを悩ませることにもなります。患者さんの訴えや希望に全部応えると、実は患者さんのためにならない場合もあるのです。 そんなわけで、やはり診察してでないと、それぞれの患者さんに適した治療法は選択できませんね。このメイルを参考にして、ゆったりした気持ちで耳鼻咽喉科を受診してみてください。耳鼻科医も事前の知識と余裕のある姿勢で受診して頂けるとお応えしやすくなりますよ。 \(^O^)/ |
|
相談10 | 化学物質過敏症 |
65歳主婦です、永年「化学物過敏症」?で悩んでいます。主に
・匂いが敏感すぎる ・耳鳴り、聴覚が敏感すぎる ・不眠、異状発汗 その他過敏症と思われる症状がある。 ※15年前に新築マンション10年間生活していた。 この際、松山市内で専門医による治療を受けたいのでアドバイスください |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
色々な神経の過敏症状が出て永年悩んでおられますね。耳鼻咽喉領域では通常は炎症にしろ、腫瘍にしろ、そのほかの病気にしろ、神経に異常が出るときは「機能が低下する」ことの方が頻度的には多いのです。つまり、耳ですと難聴、ニオイですと鈍感になってしまう、つまり匂わなくなることが多いのです。
ご相談の方の場合はその逆の「過敏」症状ですね。メイルの内容から一つ言えることは、「症状が多岐、広範囲にわたっている」ことです。女性の方ですので、年齢とかによっては「いわゆる更年期」の症状、場合によっては妊娠の一時期、このような症状を経験されることがあるかと思います。 このような場合どこか1箇所が具合が悪いとは考えがたく、全身的な要素、例えば、自律神経失調、糖尿病などの全身的な病気、もしくは心因的なストレス反応なども考える必要があろうかと思います。 永年のお悩みとマンション生活との時期的な関係は如何でしょうか。最近よく「シックハウス症候群」ということで新築の家屋に使用される色々な建材、化学薬品などのためにさまざまな体調不良が現れることが言われています。しかし残念ながらその辺を専門に研究している診療機関はなく、まだ本当のことはよくわかっていません。 耳鼻咽喉科医のアドバイスとしては、まずは聴力検査、嗅覚をふくむ鼻の検査(レントゲン、CTなど)をまず一つ一つ施行して、異常があるのかないのかをチェックすることです。こうような検査で異常が出るかどうかが今のお悩みを解決していく大きな糸口になると思います。 |
|
相談11 | 鼻閉といびき |
鼻づまりのことでご相談いたします。家人から「夜いびきをかいている」ことをよく指摘されるのですが、日中でも鼻が詰ま り気味であることに最近気づきました。 かぜをひいている時のように鼻づまりで苦しいわけではありませんが、片方ずつ鼻を押 さえて試してみると、特に左の鼻が通りがわるいようです。 鼻からのどに液が落ちるような感じもあり、時々気になっています。
9年ほど前に一度耳鼻科を受診した時「軽い鼻炎です」と言われたのですが、その時は 妊娠中だったため特に薬も処方されず、それきりになっていました。積極的に治療すれば軽快するでしょうか。 どうぞよろしくお願いいたします。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
ご相談の症状から一番考えられるのは「副鼻腔炎(ふくびくうえん。いわゆる蓄膿症)」です。鼻炎や鼻中隔弯曲症(鼻のまん中のしきりが曲がる病気)なども可能性があります。9年前に受診されたときは妊娠中だったから、レントゲン検査なども充分には出来なかったかもしれません。妊娠中のご婦人の診察や治療はいろいろと制約があって耳鼻科医も難渋します。いま一度確認の診察をお受けになるのがよいと思います。
いびきをかくと、熟睡できなくて昼間でも眠くなったり、循環器にも負担がかかります。特に睡眠時無呼吸(いびきがこうじて息が止まる)が起こっていないかどうか、家の人に聞いてみてください。息が止まる時間が10秒以上あるようなら要注意です。 鼻からのどに液が落ちるのは、のどや気管支の炎症の原因になることもあります。一度耳鼻咽喉科で調べてもらうことをお勧めします。治療で良くなる可能性は高いと思います。 |
|
相談12 | 鼻の中のニキビ |
鼻の中に、ニキビが時々できるんですが、どぉすれば早く治りますか?できにくくするには、どぉすればイイですか?
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
「鼻の中のニキビ」というのがどういう状態を指しているのかわからないのですが一般的な話をします。
鼻の入り口付近は、色々な細菌がおり指で鼻の中をつついたり鼻毛を抜いたりするとそこから化膿して腫れることがよくあります。おそらくご質問のニキビというのはこれではないかと思います。 まずは、鼻の中をさわらないようにして下さい(鼻毛は抜かずに切る)。程度が軽い場合は、これだけで殆どが治ってしまいますが、はれがひどかったり痛みがある場合は抗生物質を必要とする場合が多いですので早めに耳鼻科医に受診して下さい。 |
|
相談13 | 小児の鼻血 その2 |
聞きたい事は、5歳の娘がいるんですけど、8月2日に朝起きた時鼻血がでて3日の日も寝ている時に出て布団が汚れていてあと夕方に出たり寝る前に出たりしてけっこう鼻血の量も多いので心配しているんですど、今考えるとたまにシ−ツが少し汚れていたときもありましたその時は足の傷口から血が出てついたのかなと思っていたんですけど鼻血だったのでは?こんなにひんぱんに鼻血が出るのはかまわないんでしょうか?大丈夫何でしょうか? 教えて下さい!
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 1 |
夜間の鼻血は不安なものですが子供さんのことですとなおさらと思います。 小児の鼻血の場合、風邪や水泳などにより鼻の粘膜が炎症をおこして鼻の入り口の部分から出血していることがほとんどです。 その場合は、出血している部分を薬品や電気凝固機などで止めたり炎症を抑える薬で血を止めていきます。 思わぬ病気が隠れていることもありますので一度お近くの耳鼻科を受診された方がよいように思います。大きく学問的にお答えすると、子供の鼻血の原因には1)鼻内の病気(アレルギーや副鼻腔炎など炎症や腫瘍)と2)鼻以外の病気が関連している場合との2つがあります。実際には1)の場合の、アレルギーや副鼻腔炎(蓄膿症)による鼻の粘膜の炎症が原因で、鼻の粘膜があれたり、ただれたりして出血している場合がほとんどです。 鼻血はタラ〜と流れ落ちるので始末に困るし、見た目にもハデ(特にシーツに拡がるとでっかく見えますね)ですごく心配になります。そんなときでも鼻の中も覗いてみると「血がにじんでいる」程度の軽症が多いのです。いきなり「白血病か!」と心配する必要はないのです。
そういうわけで実際の診療では、必ずしもすべての検査を行うわけではありません。患者さんのそれまでの症状や鼻出血の程度により診察する医師がどこまでの検査をするかを判断します。鼻血だけの心配でしたら、鼻血が出た日や翌日に耳鼻科専門医に受診されると、出血の状態や出血した場所が分かり易く治療も決まりやすいです。しばらく鼻血が出ていなくても、ご心配でしたら、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が残っていないかどうかを確かめておかれると安心ですね。全身疾患が心配の場合は耳鼻科または小児科で全身検査をすることになると思います。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 2 |
大きく学問的にお答えすると、子供の鼻血の原因には1)鼻内の病気(アレルギーや副鼻腔炎など炎症や腫瘍)と2)鼻以外の病気が関連している場合との2つがあります。実際には1)の場合の、アレルギーや副鼻腔炎(蓄膿症)による鼻の粘膜の炎症が原因で、鼻の粘膜があれたり、ただれたりして出血している場合がほとんどです。
鼻血はタラ〜と流れ落ちるので始末に困るし、見た目にもハデ(特にシーツに拡がるとでっかく見えますね)ですごく心配になります。そんなときでも鼻の中も覗いてみると「血がにじんでいる」程度の軽症が多いのです。いきなり「白血病か!」と心配する必要はないのです。 そういうわけで実際の診療では、必ずしもすべての検査を行うわけではありません。患者さんのそれまでの症状や鼻出血の程度により診察する医師がどこまでの検査をするかを判断します。 鼻血だけの心配でしたら、鼻血が出た日や翌日に耳鼻科専門医に受診されると、出血の状態や出血した場所が分かり易く治療も決まりやすいです。しばらく鼻血が出ていなくても、ご心配でしたら、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が残っていないかどうかを確かめておかれると安心ですね。全身疾患が心配の場合は耳鼻科または小児科で全身検査をすることになると思います。 |
|
相談14 | 後鼻漏と咽頭異常感 |
はじめまして、鼻についてずっと悩んでおり、ぜひ相談してみたくてメールさしあげました。どうか、よろしくお願いします。
きっかけは今から3、4年ほど前、風邪を引いた時で、鼻水が詰まってたまらなくて、カーッペッと喉からわざと鼻水を出してしまいました。それから、鼻水が喉にまわりだし、朝は鼻がつまりだしました。気にせずにおこうとしたら、すこしずつですが症状はよくなりました。 耳鼻科に行って、レントゲンもとってもらったのですが何も異常はありませんでした。お医者様は心理的なものです、と言われました。でも、今でも粘着性のある鼻水が喉にまわり、口臭もとても気になります。 私は幼い頃扁桃腺を手術しないといけないかもしれないと言われたことがあります。そして時々、扁桃腺の間から白い小さな塊がたびたび出てきます。もしかしたら、このことは関係あるのでしょうか? 本当に心理的なもので、気にしすぎでこういう症状にいたることはあるのでしょうか。教えてください。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
3〜4年前の初発症状は副鼻腔炎だったのかもしれません。副鼻腔炎が治っても、鼻の粘膜が汚れた状態が永かったのかな?。咽や鼻は心理的な悩みも起こりやすいところではあります。あなたは若い方だから鼻や咽がそんなに汚くなることは多くないと思うのですよ。もう一度耳鼻科を受診して「やっぱり特に悪くないよ」って診断されたら、リラックスして安心するのがよい結果につながるかも知れません。 | |
相談15 | 水様性鼻汁 |
花粉症というよりは、年中鼻炎に悩まされています。いつもなら6、7月あたりが特にひどく、病院にかかることが多いので、「イネ科のアレルギーでは?」と言われます。それが今年は1月頃から殆ど毎日、鼻炎がひどく、症状のない日の方が少ないほどです。くしゃみの連続と、水のような鼻水がポタポタ落ちて、外出もままならないほどです。点鼻液は病院でもらうのも含めて、必ず悪化します。水様鼻水がひどくなるだけです。
市販薬は効くのですが、眠気がひどくて外出も出来ません。病院でもらう薬は、眠くならないのですが、全く効きません。毎日の事なので、とても困っています。 よろしくお願いします。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
症状からするとアレルギー性鼻炎と思われます。1年中症状が持続するようになったとのことですので、イネ科以外のアレルギーも出始めたのかもわかりません。アレルギーの原因を調べたことがないようでしたら一度血液検査をして、アレルギーの原因を特定してみてはいかがでしょうか。
治療についてですが、最近副作用(眠気)が少なく、効果のいい薬がいろいろと開発されています。以前治療をうけて効果が全くなかったようですが、人それぞれにより薬との相性もあるかと思います。諦めずに何種類か試してみてはいかがでしょうか。 |
|
相談16 | 無呼吸症候群の手術後について |
こんにちは、3年前に無呼吸症候群の診断にて手術を受けました現在68歳の男性です。
相談内容 手術後からいびきは手術前とあまり変わらないようであります、少しでも静かになるといいなぁと思います。少し熱いうどん等を食べた後鼻水が出ることがあります。鼻の具合が少し気になります、日常生活の注意とか適切なアドバイスをいただければありがたく思います。ありがとうございます。
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
睡眠時無呼吸症候群にて恐らく扁桃摘出術及び口蓋垂軟口蓋咽頭形成術手術を受けられたのではないかと思います。このような手術を受け無呼吸がどれくらい改善したかについての最近のデータでは改善率は50から65%くらいのようで、必ずしも満足できるようなものではありません。うまくいかない原因として一つは肥満があるようです。肥満になると頚部の脂肪が多くなり、横になった時に舌の落ち込みが強くなるようです。またあご小さく、のどが狭いような方もうまくいかないようです。現在もかなり症状が強くでるようであれば手術以外で改善するような方法もあります。一度手術をした病院で相談されてみてはいかがでしょうか。 あと、熱いもの食べて鼻水がでるのは少量であれば生理的な範囲かもしれませんが、自律神経の異常によりアレルギー性鼻炎と同じような症状がおこる血管運動性鼻炎があります。鼻水が多いようでしたらやはり耳鼻科専門医の診察をすすめます。 |
|
相談17 | 片側性鼻閉 |
ケーブルテレビ、ネットを拝見しました。よろしくお願いします。
私はいつの頃からか片方の鼻が半詰まりになってます。鼻水がでたり、鼻水がつまってたりする感じではなく、なんとなく穴が半分ふさがっている感じなのです。詰まってないほうの鼻を押さえ息をしてみると呼吸がしにくいのです。しかし一日中続くわけではなく、急に鼻のとおりがよくなり普通に戻ったりする時もあるし、試しに鼻のスプレーをしてみたら薬が効いてる間治ってます。 半詰まりのままでも片方だけなので生活に支障はないので病院にいったりはしてません。気にしなくても大丈夫でしょうか? こういうのは、病院にいくと治るものでしょうか?特にお風呂から出た後など夜に気になります。最近たんもよくからむのですが、この鼻の症状と関連があるのでしょうか? |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
一側の鼻づまりでお困りのようですね。鼻水は出ないとのことですから、鼻中隔彎曲症が考えられます。鼻の真ん中の仕切りの骨が左右どちらかに曲がっている状態です。このため一側の鼻の中が狭くなっており、そのため一側の鼻づまりが生じるわけです。さらに左右の鼻の粘膜は数時間おきに交代に腫脹を繰り返しています。このためもともと狭くなっているほうの粘膜が腫脹すると鼻づまりがひどくなります。また入浴後には、体が温まり血管が拡張します。このため鼻の中の血管も拡張して鼻づまりもひどくなります。治療はスプレーを使った保存的な治療が一般的です。ただし、アレルギー性鼻炎や蓄膿などの病気を併発していることがあり、そのような場合にはアレルギーや蓄膿に対する治療が必要になります。また保存的治療で症状が取れない場合には手術的な治療が必要となります。ご相談のケースでは鼻づまりはあまり重症ではないようですので、手術までは必要ない可能性が高いようですが、最近痰がよくからむとのことですのでひょっとすると蓄膿を起こしているかもしれません。一度、お近くの耳鼻科を受診されてもよいかと考えます。
|
|
「鼻のインターネット無料相談」 |
鼻の日(8月7日)にちなんで、当会では、愛媛県中予地方の市民の皆様を対象にメールでの無料医療相談をします。鼻に関するお悩みがあれば、以下の、実施要綱をご了解の上、メールをお寄せ下さい。耳鼻咽喉科専門医である当会会員がお答えします。 実施要綱: 1、相談受付期間 8月1日(木)〜10日(土) 2、相談内容は鼻に関する心配事や病気に限定させて頂きます。 3、ご相談は、愛媛県中予地方にお住まいの方に限定させて頂きます。 4、メールアドレス xxxxx@xxxx.jp に相談メールをお送り下さい(注:現在は繋がりません)。 下記のメールのロゴ(色文字)をクリックして下さい。(注:現在は繋がりません) 5、相談メールには、住所、氏名、年令、メールアドレスを記入してください。 記入されてない場合には相談にお答え致しかねる場合があります。 6、返答には1週間程度のお時間を頂く場合がございます。 そのため、緊急性を有したり即応性を求める相談にはお答え出来ません。 7、あくまでメールを介した相談であり、診察する訳ではありませんので 返答は一般的なアドバイスとなることをご理解下さい。 8、特定の医療機関の紹介はしません。 9、相談と回答の概要は、プライバシーに配慮し個人を特定できないように改変した上で、当会ホームページ上で紹介します。予めご承知下さい。 *携帶電話から発信される場合、着信制限を設定していると当会よりの返信が届かない場合がございます。ご注意下さい。 |
参考 8月7日は鼻の日(佐藤英治記) 松山耳鼻咽喉科会 200年7月9日発 |