「鼻の日」特別企画2005 |
この企画は2005年8月7日(鼻の日)にちなんで松山耳鼻咽喉科会が愛媛県中予地方の市民の皆様を対象にメールでの無料医療相談を行ったものです。質問の皆様には予め質疑応答をHPに掲載することのご了承を頂いています。質問者・返答者ともに特定できないように配慮しました。ご了承ください。最下段に公示した応募の要領等を添附しています。 |
2005年8月1日(月)〜8月10日(水) |
「鼻の日」インターネット医療相談 |
松山耳鼻咽喉科会 |
相談 1 | 咽頭アレルギーと咳喘息 |
相談 2 | 小児の副鼻腔炎 |
相談 3 | 小児の鼻茸(はなたけ) |
相談 4 | 経産婦のかぜ |
相談 5 | 鼻過敏症 |
相談 6 | 幼児の耳垢(みみあか) |
相談 7 | いびきと花粉症の治療 |
相談 8 | 小児のチューブ留置術 |
相談 9 | 鼻中隔彎曲症 |
相談10 | 通年性鼻炎と内視鏡手術 |
相談1 | 咽頭アレルギーと咳喘息 |
喉のアレルギー(咽頭アレルギー?)とはどんなものなんでしょうか?またその症状は薬で抑えられるのでしょうか? 実は7年ほど前から咳が出始め、昨年は喘息にもなりました。喘息の方は今は落ち着いているのですが、ちょっとした事ですぐに咳き込みます。例えば、歯を磨いてる時、たばこの煙や排気ガスを吸った時、刺激物を食べた時、げっぷをした時など数え上げればきりがありません。喉がいがいがする事がよくあるので、喉が乾燥しやすい体質なのか、喉が過敏になっているのが原因だと思われますが、これは喉のアレルギーとは違うんでしょうか?ちなみに通年性アレルギー性鼻炎を持っていて抗アレルギー剤を飲んでいます。 なるべく咳が出そうな事は避けているのですが、この世の中、綺麗な空気ばかりを吸って生きていく事は不可能です。毎日のうがいと、こまめな水分補給はしています。それ以外にどうすればいがいが感と過敏な喉が改善されるのが教えて頂きたいです。宜しくお願いいたします。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
ご質問は咽頭アレルギーについてですが お話からすると、喘息による症状と思われます。7年前から咳が出始めて、昨年喘息になられたとのことですがこれは咳を主な症状とする咳喘息という病気が喘息になってきたものと思われます。 その後喘息が落ち着いたといいわれていますが、実際には様々な刺激で咳が出やすく気管の敏感さが強い状態は現在も続いているようです。 喘息はアレルギーや炎症で気管の敏感さが強くなり呼吸困難などの症状を起こす病気です。症状が軽くなると治ったと思われがちですが慢性の病気ですので症状が無くても病気が続いている場合がよくあります。 症状の程度でステロイドや気管支拡張剤を使用しますが喘息と判断された理由などご質問の文面からでははっきりしない部分もありますので呼吸器科で診察を受ける事をお勧めします。 |
|
相談2 | 小児の副鼻腔炎 |
4〜5才の小児の事で相談なのですが、2才頃から風邪をひくと、鼻が奥の方でズコズコいって、耳鼻科に通い詰めです。その時はアデノイド肥大と言われました。現在も軽い風邪の度にズコズコいって、鼻で息をせず、口を開けて寝ている事が多いようです。かなりひどいときは、4.5秒息が止まることも。鼻水が出た後は必ずひどくなり、副鼻腔炎になり治療に通院しています。よく熱も出るので、小児科.耳鼻科を交代に通院するような状態で、最近薬づけ。お互いの医師には服用中の薬の事は伝えますが。副鼻腔炎にならない何か良い方法・
又なってもすぐ良くなる方法などあるのでしょうか?鼻をかむ練習もするのですが、軽いときは、殆ど鼻水はでてきません。今年は夏でも病院通いです。風邪の流行る冬などはどうなってしまうのでしょうか。今私は息子の鼻の事が心配でたまりません。いっその事手術した方がいいのでしょうか?(まだ、勧められてはいません。)将来完治するのでしょうか?教えて下さい。
|
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
4〜5才ということですので、まだアデノイドは大きい可能性が高いと考えられます。このために鼻がもともとつまりやすい状態ですので、風邪を引くと鼻水のためによけいに鼻つまりがひどくなると考えられます。副鼻腔炎を起してしまった場合には、やはり薬による治療が必要です。年齢的に副鼻腔炎に対しての手術はあまり適応にはならないと思われます。副鼻腔炎を起してしまった場合には、薬による治療で完治する可能性も十分ありますので根気よく治療を続けていただくのがよいと考えられます。なお夜間に数秒間呼吸が止まるような状態が続くような場合には、アデノイドを切除する手術が必要なこともありますので、かかりつけの医師に相談されてみてください。 |
|
相談3 | 小児の鼻茸(はなたけ) |
就学前後の児童です。鼻たけが春から出来ました。近くの耳鼻科に1〜2ヶ月毎週通い、薬は効生物質と消炎酵素剤を飲んでました 鼻たけが消えましたが、レントゲンで左の頬が白く、空気が入りにくそうだから、マクロライド系抗生物質と消炎酵素剤で通院を言われました。ずっと薬浸けで、鼻たけが治ったため通院をやめました。半月後、鼻風邪をひき、違う耳鼻科に行きました。2か月通ってます マクロライド系抗生物質とセフェム系系抗生物質を飲んでます。 相談は鼻たけは消えても できるのなら、今はイビキもないため、通院をやめてもいいですか?医者がピンセットみたいなもので、鼻たけを取ってます。体質改善等により、鼻たけが出来ないようにする方法はありますか? 。 | |
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
副鼻腔炎があり鼻茸を合併しているのだと思います。治療により鼻茸がなくなり自覚症状が消失したから治療をやめられたのことですが、ただレントゲンで副鼻腔の混濁陰影が残っており、副鼻腔の炎症が十分に治っていなかったのではないかと思います。そのため風邪を引いた際に再発したのだと思います。根気よく治療を続け、レントゲンで副鼻腔の混濁陰影がなくなるまで継続されてみてはいかがでしょうか。最近ではマクロライド系抗菌薬の通常より半量くらい少ない量を長期間投与する治療法が有効であるといわれています。もうしばらく治療を頑張ってみてください。 |
|
相談4 | 経産婦のかぜ |
お産前も年に四回(季節ごとに)、お産してからはほぼ毎月、風邪をひきます。耳鼻科系に問題があるのでしょうか。少し喘息気味です。咽頭痛からはじまり、鼻汁、咳嗽と完治まで10日ほどかかります。簡単に風邪と言いますが、本当にしんどいんです。あきらめるしかないんでしょうか。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
毎月のように「風邪」では困りますね。咽頭痛から鼻汁、咳嗽と続くわけですから、俗に言う「のど風邪」が「ハナ風邪」に移行するのだと思います。熱の有無がわかりませんが、扁桃腺あたりの炎症から鼻炎、軽い副鼻腔炎に発展するのでしょうか。10日くらいで治るようですので、深刻なひどい副鼻腔炎ではないように思います。引き金は風邪を起こすウイルスまたは細菌による感染でしょうが、毎月起こるとなると、きっかけがのど奥、例えば扁桃腺、に残っているのでしょうか。お産で体質、免疫力が変化することもあると思いますが、一度、耳鼻科的にチェックしてみる必要があると思います。
|
|
相談5 | 鼻過敏症 |
相談なんですが、季節のかわり目や夏場のクーラーが効いた部屋の出入りが多い時に鼻水が止まらない事が中学生頃からあり、今は市販の鼻炎薬を飲んで、対応しているんですが、中学生の時は医者にアレルギー性鼻炎と言われたんですが、今は薬を飲んで止まるんで病院に行っていません。病院に行った方がいいのでしょうか? |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
温度変化や気圧の変化などの気候の変化による鼻粘膜の過敏症と思われます。また、ダニなどのほこりのアレルギーも持っている可能性が高いです。
症状が一時的で、時々市販のお薬を服用する程度で快適な生活を送れて、かぜが長引くようなことがなければ現状のままでも結構だと思います。 ただ、症状が度々起こっているのならば、病院を受診すれば、原因の検索を行いその原因を避けるなどの対策を行ったり、体質改善の方法を相談したりできます。また、市販のお薬よりも眠気や口の渇きなどの副作用が少なく、効果の高いお薬を個々人の鼻炎の症状に応じて処方してもらえます。 「生活の質を高める」ための有効な手立てがあるものかどうか病院で相談されてもよいと思います。 |
|
相談6 | 幼児の耳垢(みみあか) |
幼児のことですが、耳垢が湿っているせいか、風邪で小児科を受診した時、耳の中を診てもらうと、耳垢で奥まで見えない言われた事があります。入り口だけでなく、耳の中まで掃除した方が良いのでしょうか?定期的に耳鼻科でとってもらう方が良いのでしょうか? |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
一度は耳鼻科を受診されることを勧めます。
耳垢がたまること自体は病気ではありません。 ただ垢がたまっていると、水遊びなどで耳に水が入った際に耳の穴の皮膚がただれ外耳道炎になりやすくなります。 また、垢の種類によっては耳の中の垢がどんどん大きくなりまわりの耳の穴の骨や鼓膜を長い年月の間に圧迫して壊してしまうこともあります。 垢の性状や耳の穴の形によっては、ご自宅ではとりにくく耳に傷がつくこともありますし風邪で小児科に受診されていたとのことですので中耳炎にかかっている可能性もありますぜひ耳鼻科に受診されてください |
|
相談7 | いびきと花粉症の治療 |
1、「いびき」について |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
1. いびきはノド(声帯レベル)から口や鼻までの空気のとおり道のどこかが狭くなるために起こります。原因としては、肥満や鼻の病気(慢性副鼻腔炎(蓄膿)やアレルギー性鼻炎、鼻中隔湾曲症など)、扁桃腺や口蓋垂(のどちんこ)の部分が狭くなって起こることがあります。肥満ではダイエットが、鼻の病気にはその病気に応じた治療によりいびきがよくなる可能性があります。扁桃腺や口蓋垂(のどちんこ)の部分が狭くなっている場合には手術的な治療が有効なことがあります。一度お近くの耳鼻科医に相談されることをお勧めします。
2. 花粉症の治療には内服薬(飲み薬)や点鼻薬による治療、レーザーなどによる手術的な治療、注射による治療などがあります。どの治療を選択するかは、患者さんの状況に応じて決める必要があります。注射による治療では免疫グロブリン製剤やステロイドを使うことが多いと思われますが、いずれも何らかの副作用の可能性があります。特にステロイドでは副作用が強く現れることがありますので、その使用は注意する必要があります。もちろん内服薬でも何らかの副作用の可能性はありますので、治療効果とあわせて考える必要があります。副作用がなくて治療効果が十分であれば注射による治療を続けられてもよいかと思います。かかりつけの医師が耳鼻科の先生でないようでしたら、一度お近くの耳鼻科医に相談されてみてください。ただし、注射に関しては、全ての耳鼻科でやっているわけではありませんのでご了承ください。 |
|
相談8 | 小児のチューブ留置術 |
就学前の子供の耳について相談です。1〜2才のころから中耳炎になり、切開を繰り返していた為1〜2年くらい前にチューブを挿入しました。チューブは自然に取れると先生にいわれていたので、気になりながらそのままにしていたところ、1年くらい前に穴が開いたままになっているので、自然にふさがる事もあるけれど、もう少し大きくなったら手術をしたほうが良いといわれました。自然にふさがることはあるのでしょうか?手術以外の治療はないのでしょうか? |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
中耳炎でチューブを挿入する治療は中耳炎を繰り返す子供さんにはよく行われています。ただチューブを抜去したあとに鼓膜に穿孔が残ることが時にあります。チューブを抜去されて1年くらい経っているとのことですので、自然と鼓膜の穿孔が閉じる可能性は低いのではないかと思います。鼓膜の穿孔が小さいようであればお薬を塗ったり、特殊な紙を張ったりすることによって穿孔が閉じる可能性はあると思います。このような治療を続けても穿孔が閉じないようであれば、新しく鼓膜を作る手術が必要かと思います。鼓膜に穿孔があると耳に水が入ったりすることによって耳漏の原因になったりすることもあります。たびたび耳漏を繰り返すと慢性の中耳炎に移行することもありますので定期的に診察を受ける必要があると思います。かかりつけの先生に鼓膜の穿孔を閉鎖するような処置や手術についてもう一度相談されてみてはいかがでしょうか。
|
|
相談9 | 鼻中隔彎曲症 |
ものごころついたときから鼻づまりで、アレルギー性鼻炎かなとおもっていたのですが、片方の鼻がいつも詰まっており気がついたらいつも口呼吸をしています。自分でいろいろしらべてみたのですが鼻中隔わん曲症ではないかと思います。鼻の穴に指をつっこんでみたら、明らかに片方の鼻がかなり狭いんです。そのせいか、鼻汁も多く、においがくさいときが結構あります。治療したほうがよいのでしょうか?どんな治療方法があるのでしょうか? |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
鼻中隔軟骨は鼻の中央にあり、鼻腔を左右にわけている軟骨で、誰でも少しは曲がっていますが、ひどく曲がって(わん曲)、鼻づまりや、頭痛の原因となっているものが鼻中隔わん曲症です。「指で触って片方が狭い」場合はおっしゃる様にその可能性があります。
ただし、鼻の骨折などの場合は別ですが、それ単独で鼻づまりの原因となることより、鼻炎、副鼻腔炎が合併していて、より一層鼻づまりをひどくしていることも結構あります。「鼻汁も多く、においがくさい」こともあるようですのでプラスアルファもあるかも。一度耳鼻科を受診されてよく検査してもらうとよいと思います。 治療の必要性ですが、いつも不快に感じられているのであれば治療する方がよいでしょう。治療はわん曲の程度、ほかの要素がどのくらい関連しているかによっても異なりますが、通常は内服薬(飲み薬)、点鼻薬などで治療をスタートし、効果が得られなければ手術となります。 |
|
相談10 | 通年性鼻炎と内視鏡手術 |
初めまして、こんにちわ。鼻についてお聞きしたいのでお願いします。 |
|
松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
長年にわたり一年中症状が続いているようですので、さぞお困りのこととお察しします。ぜひ良くなってほしいものです。
確かに鼻づまりが続くと、集中力の低下や頭重感の持続、かぜにかかった際にのどや気管支に悪影響を及ぼすなど、体にも良くないと思います。また、ご質問の耳の奥の痛みも、鼻から耳への空気の通りが悪くなって起こる耳管狭窄症などの鼻炎の二次的な症状である可能性があります。 小学生は、まだ鼻の骨格が小さく扁桃腺も弱い年齢ですので、鼻炎の症状が目立つことが多いのですが、大人になって丈夫になる場合も多いです。相談者さんは、残念ながら大人になっても症状が続いているようですので、まず、現在どのような程度の鼻炎で、どのような原因が考えられるのか耳鼻科で再評価してもらうことをお勧めします。 スギや雑草の花粉症、ダニを中心としたほこりのアレルギー、鼻の粘膜の過敏症(朝に症状が目立ち、精神的な緊張で一時的に症状が軽くなることが多いです)、副鼻腔への炎症の波及、など、様々な要因が複合している可能性があります。その原因と程度に応じて、治療法を選択していくことになります。 治療法として、内視鏡を用いる手術も様々にありますが、手術が有効な鼻炎や副鼻腔炎かどうかは、診察や検査を受けなければはっきりしません。手術を行っていない耳鼻科を受診されても、手術の選択枝もあると考えられれば、適切な医療機関を紹介してもらえると思います。耳鼻科を受診された際に、内視鏡手術が有効な鼻炎かどうか医師に質問されては如何でしょうか。なお、本医療相談では特定の医療機関は紹介しない規定となっておりますのでご了解下さい。 |
|
「鼻の日」インターネット医療相談のご案内 |
当会では昨年度に引き続き、鼻の日(8月7日)にちなんで、愛媛県中予地方の市民の皆様を対象にメールでの無料医療相談を行います。 本年度の相談では、鼻の分野だけでなく耳鼻咽喉科の全般的な相談も受け付けます。鼻や耳、のどに関するお悩みがあれば、以下の実施要綱をご了解の上、メールをお寄せ下さい。耳鼻咽喉科専門医である当会会員がお答えします。 実施要綱 1、相談受付期間 8月1日(月)〜10日(水) 2、相談内容は、鼻を含めた耳鼻咽喉科に関する心配事や病気です。 3、相談は、愛媛県中予地方にお住まいの方とさせて頂きます。 4、受付期間中に公開されるメールアドレス 00@00 まで相談メールをお送り下さい。(公開は終了しました) (相談の終了に伴い、クリックは無効です) 5、相談メールには、簡単な住所、氏名、年令、性別、メールアドレス、この医療相談を知ったメディアを記入してください。 記入されてない場合には当会より確認のメールをお送りするとともに、 場合によっては相談にお答え致しかねる場合があります。 6、返答には1週間程度のお時間を頂く場合がございます。 そのため、緊急性を有したり即応性を求める相談にはお答え出来ません。 7、あくまでメールを介した相談であり、診察する訳ではありませんので、 返答は一般的なアドバイスとなることをご理解下さい。 8、特定の医療機関の紹介はしません。 9、相談と回答の概要は、プライバシーに配慮し個人を特定できないように改変した上で、 当会ホームページ上で紹介します。予めご承知下さい。 *携帶電話から発信される場合、着信制限を設定していると当会よりの返信が届かない場合がございます。ご注意下さい。 携帯電話用ホームページへ |