「鼻の日」特別企画2006 |
この企画は2006年8月7日(鼻の日)にちなんで松山耳鼻咽喉科会が愛媛県中予地方の市民の皆様を対象にメールでの無料医療相談を行ったものです。質問の皆様には予め質疑応答をHPに掲載することのご了承を頂いています。質問者・返答者ともに特定できないように配慮しました。ご了承ください。最下段に公示した応募の要領等を添附しています。 |
2006年8月1日(火)〜8月10日(木) |
「鼻の日」インターネット医療相談 |
松山耳鼻咽喉科会 |
相談 1 | 鼻根部の脹れ |
相談 2 | 自分の声がこもる |
相談 3 | 喉の奥に常に何かひっかかるような感じ |
相談 4 | 聞こえにくい |
相談 5 | 鼻みず・鼻づまり 点鼻薬の使用について |
相談 6 | 難聴 のどの渇き |
相談 7 | 自分の声が響く |
相談 8 | 嚥下時の音 |
相談 9 | 幼児の中耳炎の反復 |
相談10 | めまい |
相談11 | くしゃみ・鼻みず |
相談1 | 鼻根部の脹れ |
1〜2年くらい前から、風邪をひいたりなどの体調不良時に、よく鼻の根元(?)の片側が腫れます。 腫れは2センチくらいの大きさになり、ちょっと目立ちます。 痛みやかゆみはありませんが、腫れた部分を触ると少し熱をもっているような気がします。 一度耳鼻科で診察してもらったのですが、「犬猫アレルギーでは?」と言われました。 確かに10年以上犬を飼っていますが、会社で仕事中に突然腫れることもあるので、いまいち関連性が無いような気がします。 特に生活に支障はないのですが、とても気になるのでご相談させていただきました。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
風邪をひかれたときになどに鼻根部が脹れるとのことですので、鼻かぜの状態から急性副鼻腔炎を起して、そのために鼻根部が脹れてきている可能性が考えられます。 あるいは鼻根部の皮下に嚢胞(袋のようなもの)ができており、風邪をひいたり体調が悪くなったりしたときにそれが脹れてくるのかもしれません。また以前にアレルギー性鼻炎を指摘されたことがあるようですので、アレルギーが引き金となって顔面に浮腫が起こることもあります。メールの内容からだけでは、はっきりとしたことは申し上げることは難しいかと思います。次に鼻根部が脹れたときには近くの耳鼻科を再度受診されることをお勧めします。 |
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相談2 | 自分の声がこもる |
数年前から時々自分の声がこもります。続く時は1ヶ月ぐらい続くこともありました。1日に度々あったり、一瞬だけだったり・・・
診察していただきたのですが、耳に問題はないとのことでした。 蓄膿なので、その影響もあるのか?とも思いましたが、最近は、ストレスなどの精神的なものなのかな?と思うこともあります。というのも、そういう状態の時に症状が表れたりもするからです。 反響するので話にくいので、耳を押さえてしまうし、それがストレスにもなるような気もします。 また鼻で呼吸をすると、うまく表現できないのですが、耳が呼吸をしているような感じというか、呼吸のタイミングで耳から空気?が抜けたり、ふたをされたような感じがあったりもしました。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
耳(中耳)と鼻をつないでいる耳管という管の働きが悪くなっているのではないでしょうか。蓄膿(副鼻腔炎)もあるとのことですので、これが耳管の働きを悪くしている原因となっている可能性があるかと思います。一度聴力、鼓膜の動きや副鼻腔の状態を精査されてみてはいかがでしょうか。 |
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相談3 | 喉の奥に常に何かひっかかるような感じ |
20歳の時に蓄膿症の手術をしました。 この3〜4年、喉の奥に常に何かひっかかるような感じがします。 痰も出て、絡んでることもあるし、鼻もどちらかが詰まっています。 3年くらい前に耳鼻科で診てもらいましたが、問題は無いと言われたのですが、いっこうに良くならないし、かえって悪くなっているようにも思えます。 再度、耳鼻科で診療を受けるべきでしょうか? |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
鼻の詰まり、痰が出る、のどの引っかかり感があるとのことですがこれらの症状は、副鼻腔炎による可能性が高いと思われます。 しかし他にも、アレルギーやのど感覚が敏感になることで同じような症状が起きることもあります。 一回の診察で原因がわかる場合もありますが、何回か検査を繰り返してやっとわかる場合も間々あります。 最後に受診されてからかなり経っており症状も悪くなっていますので早めの受診をお勧めします。 |
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相談4 | 聞こえにくい |
人と話をしていて聞こえにくくて聞き返すことがよくあります。耳鼻科で診察してもらったほうがよいでしょうか? |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
耳鼻咽喉科を受診されて、外耳、鼓膜の状態はどうかチェックを受けた上で、聴力検査を受けられるとよいと思います。聴力が正常か異常か、異常であれば難聴の程度はどうか、原因は何か、治療は可能か、などがはっきりすると思います。
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相談5 | 鼻みず・鼻づまり 点鼻薬の使用について |
普段は鼻呼吸もできていて、いつもつまっているというわけではないのですが、透明の水っぱなが出たり、つまると鼻をかんでも出ないみたいで、年中市販の点鼻薬がかかせません。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
一年中、鼻炎症状が続いているようですので、一般的には、家のほこりが原因のアレルギー性鼻炎や、鼻の粘膜の毛細血管が過敏反応を起こす血管運動性鼻炎が基礎にある可能性が高いと思われます。
また、鼻の中の骨の張り出しが強いことで起こる肥厚性鼻炎や鼻中隔弯曲症が合併していたり、鼻ポリープや副鼻腔炎が隠れている可能性もあります。 耳鼻科を受診されれば、必要に応じて鼻炎やその合併症の状態の評価や原因の追求を行います。 質問された方が心配されていた、市販の点鼻薬の使い過ぎに関してですが、大人が短期で使うのであれば問題になることは少ないのですが、数ヶ月以上の長期に連用すると、市販の点鼻薬の主成分である血管収縮剤に鼻の粘膜が過剰に反応して、点鼻薬の効果が徐々に落ちるだけでなく 逆に鼻詰まりがひどくなる薬剤性(肥厚性)鼻炎になる可能性があります。 耳鼻科では、基礎にある鼻炎の治療を行うとともに、薬剤性鼻炎も起してきているならば、市販の点鼻薬の連用を止められるように治療していきます。 完治するか? 市販の点鼻薬の連用を止められるか? は鼻炎の原因や程度により一概には言えませんが、耳鼻科では、市販薬以上の種類の薬剤を様々な方法で用いたり、原因によっては手術的な治療法も選択して、改善を図っていくことになると思います。 |
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相談6 | 難聴 のどの渇き |
1. 最近耳が遠くなった。テレビのボリュームを妻よりかなり上にしないと、何を言っているのか分かりません。上司からの指示もよく聞こえないことがあり、聞き返したりします。年齢のせいでしょうか。もう少しひどくなれば補聴器が必要になるのでしょうか。耳鼻科に伺うのはまだ早いような気がします。食事等気をつけることがあれば、教えてください。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
聞こえについてですが、66歳という年齢からすると加齢による難聴が起こってきている可能性は十分にあります。年齢による難聴であれば治療の方法はないのが現状です。職場が騒音のひどいところであれば騒音性難聴の可能性もあり、そのような場合には職場で耳栓などを使用することにより難聴の進行を抑えるとこはできます。食事で難聴の進行の予防は難しいと思います。日常的に難聴でお困りであれば、やはり耳鼻科受診をお勧めします。
また夜間のノドの渇きについてですが、ノド自体に何か病気が起こっていることもありますし、鼻が悪くて鼻呼吸ができず口呼吸をするために起こってくることもあります。また糖尿病など全身的な病気でも起こることもあります。何がノドの渇きの原因になっているかによって対策の仕方が変わってきますので、やはり一度耳鼻科を受診されることをお勧めします。 |
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相談7 | 自分の声が響く |
半年前くらいから、自分の声が、頭に響くことが多くなりました。声が響くのは、いつも右耳で、気のせいかもしれないけれど、疲れたときに響くことが多いように思います。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
耳鼻科で一度診察を受けられ特に問題なかったということですので外耳道や鼓膜は正常であったのだろうと思います。可能性としては耳(中耳)と鼻とをつないでいる耳管という管がうまく機能していないのではないかと思います。また内耳の病気で低音域の聴力が良くなったり悪くなったりするようなものもありますので、調子の悪いときに一度耳鼻科を受診されてみてはいかがでしょうか。
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相談8 | 嚥下時の音 |
唾液を飲む度に、喉がコキッとかゴキッとか音がして、特に眠りにつく前がきになります。音が鳴らない時がないので、眠りをさまたげられます。骨隆起などがあるのでしょうか。何が考えられるか教えて下さい。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
唾液を飲み込むときには前頚部、つまり(下のほうから)甲状腺、のど仏(甲状軟骨)、(あごの下あたりに位置する)舌骨のあたりまで持ち上がり、飲食物が楽に飲み込めるように連動して動く仕組みになっています。このあたりは軟骨、小さな骨などが筋肉や靭帯で複雑につながっており、とくに舌骨という骨の周囲の組織からは、丁度指をぱちっと鳴らすような原理ではじけるような音が出ることがあります。
また空気を飲み込んだとき、咽頭、喉頭、食道あたりの狭い空間を通過するときに音が出るようなこともあるかも知れません。 時にはそのような音が鼻の奥、中耳との連結の管、「耳管」の不具合で、音が増幅されて余計に反響してしまうこともあります。 飲み込む勢いを加減したり、首の向きを変えたりして音が増えるか減るか、など試してみてください。「眠りにつく前」というのは横になって首を伸ばした状態のためか、周囲が静かになっているせいか、、、 先日若い女性で、丁度あごの下付近に直径1センチくらいののう胞(液体の入った袋状の良性腫瘍)があり、飲み込みのたびに動き、舌骨との間でこすれるのでしょう、音が出るひとが受診されていました。 もし飲み込むたびに音が出るようであれば診察時にどの部位から音が出ているかわかると思いますので一度耳鼻咽喉科を受診してみてください。 |
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相談9 | 幼児の中耳炎の反復 |
1歳2ヶ月の長男のことでご相談致します。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
感染症の鼻かぜ(鼻炎、副鼻腔炎)にかかると鼻の奥の耳管というくだから耳の奥の中耳に感染をおこします。
小さい子供さんは体力(免疫力など)が弱いのでかぜなどにかかりやすいこと、また、保育所などの集団保育により病気にかかる機会がふえることなどの理由で、頻繁に感染を繰り返すようになります。 感染を繰り返すうちに、抗生物質の効きにくい耐性菌が出現したり中耳の感染が治まりにくい状態になってくるために、さらに鼻炎や中耳炎が治りにくくなってきます。 中耳炎をしょっちゅうおこす子供さんでは、専門家による鼻かぜの治療と抗生物質の適切な投与を必要とします。 鼻水が出はじめたら早めに耳鼻科を受診されて下さい、 また症状がなくなっても鼻の奥の炎症や中耳炎が残っていることがよくありますので、途中で治療をやめないようにして下さい。 子供さんが感染に対する抵抗力がつくまではなかなか治癒しない場合もあります。大変でしょうが根気よく治療を続けて下さい。 |
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相談10 | めまい |
現在3歳と1歳の息子をもつ主婦です。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
内耳の主な働きは、音を感じることと、重力や加速度などの平衡感覚を感じることです。
そのため、内耳が障害されるとぐるぐる回る感覚のめまい(回転性めまいといいます)を感じやすくなります。 質問された方の文面からは、頭痛や視力異常、しびれ、手足の運動障害などの他の主要な脳神経の異常がみられませんので、良性発作性頭位めまい症や、聴力の障害のない軽いメニエール病などの内耳の障害によりめまいが引き起こされた可能性もあると思われます。 さらに、内耳障害の原因としても疲れによる自律神経失調やホルモンバランスの失調、首や脳内の血行障害が隠れている可能性もあります。 めまいは落ち着いたら原因が特定できないことも多々あります。 めまい感が収まらないのであれば、質問された方がお考えのように、一度耳鼻咽喉科も受診して、耳鼻科領域にめまいの原因となる異常がないかどうか確認してもらって下さい。 |
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相談11 | くしゃみ・鼻みず |
先日より突然くしゃみと鼻水が止まらなくなり、目の周りのかゆみがひどくなりました。夜にはのどや肺が苦しくなるなどの症状が出ています。蚊取り線香を焚きだしてから上記の症状が始まったのですが、何か関係はあるのでしょうか?それとも、花粉かなにかなのでしょうか? メールだけではなかなか詳しく伝えれませんが宜しくお願いします。少しでも、楽になりたいのでお力をお貸し下さい。 |
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松山耳鼻咽喉科会 | 返信 |
症状からするとアレルギー性鼻炎および結膜炎が出ている可能性が高いと思われます。今の時期は季節的な花粉の飛散はあまりみられていませんので、ハウスダストやダニといったものが原因になっている可能性が考えられます。また蚊取り線香を焚きだしてから症状が出ていることから、蚊取り線香の煙が原因となっているかもしれません。とりあえず蚊取り線香を中止し(必要ならベープマットなど別のものに変更するなどして)、症状が治まるかどうか試してみてはいかがでしょうか。それでも症状が続くようでしたらお近くの耳鼻科を受診されてみてください。
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「鼻の日」インターネット医療相談のご案内 |
当会では昨年度に引き続き、鼻の日(8月7日)にちなんで、愛媛県中予地方の市民の皆様を対象にメールでの無料医療相談を行います。 本年度の相談では、鼻の分野だけでなく耳鼻咽喉科の全般的な相談も受け付けます。鼻や耳、のどに関するお悩みがあれば、以下の実施要綱をご了解の上、メールをお寄せ下さい。耳鼻咽喉科専門医である当会会員がお答えします。 実施要綱 1、相談受付期間 8月1日(火)〜10日(木) 2、相談内容は、鼻を含めた耳鼻咽喉科に関する心配事や病気です。 3、相談は、愛媛県中予地方にお住まいの方とさせて頂きます。 4、受付期間中に公開されるメールアドレス 00@00 まで相談メールをお送り下さい。(公開は終了しました) (相談の終了に伴い、クリックは無効です) 5、相談メールには、簡単な住所、氏名、年令、性別、メールアドレス、この医療相談を知ったメディアを記入してください。 記入されてない場合には当会より確認のメールをお送りするとともに、 場合によっては相談にお答え致しかねる場合があります。 6、返答には1週間程度のお時間を頂く場合がございます。 そのため、緊急性を有したり即応性を求める相談にはお答え出来ません。 7、あくまでメールを介した相談であり、診察する訳ではありませんので、 返答は一般的なアドバイスとなることをご理解下さい。 8、特定の医療機関の紹介はしません。 9、相談と回答の概要は、プライバシーに配慮し個人を特定できないように改変した上で、 当会ホームページ上で紹介します。予めご承知下さい。 *携帶電話から発信される場合、着信制限を設定していると当会よりの返信が届かない場合がございます。ご注意下さい。 携帯電話用ホームページへ |